それでも恋するバルセロナ

b0041912_03142.jpg  春に飛行機の中で観た「それでも恋するバルセロナ」。ウッディ・アレンの新作で、スカーレット・ヨハンセン起用だから、さては「マッチポイント」の息を飲むような展開が楽しめるかと思いきや、なんじゃこれは?という恋愛四角関係コメディでしたが、夏のヴァカンス、特にスペイン行きの機内とかで観たら最高かも知れません。

 バルセロナでヴァカンスを過ごしにやって来たアメリカ娘のヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンセン)。アメリカにいるフィアンセとしょっちゅう連絡を取っているヴィッキーを横目に、ヴァカンス先でのひと夏の恋を多いに期待しているクリスティーナは、画家のファン・アントニオ(ハビエル・バルデム)と出会って、早速三人での旅行に誘われます。
 ラテン系プレイボーイのファン・アントニオが一目で気に入ったクリスティーナは旅行で酔いつぶれ、そんな親友に半ばあきれていた保守的で堅実派のヴィッキーも結局は彼に惹かれて、一夜を共にします。
 再びバルセロナに戻った三人ですが、ビジネスマンの婚約者がアメリカからプロポーズにやって来るため、戸惑っているヴィッキーを尻目に、クリスティーナはファン・アントニオと同棲を始めます。楽しげにバルセロナの街を闊歩し、幸せいっぱいのクリスティーナとファン・アントニオ。
 しかし、二人が暮らすファン・アントニオの自宅に彼の元妻で、エキセントリックなアーティストのマリア・エレーナ(ペネロペ・クルース)が舞い戻って来たから、話がややこしくなって。。美しく激しくめちゃくちゃなマリア・エレーナにファン・アントニオとクリスティーナは振り回され、三人の関係は更に複雑になって行くのでした。

  まあ一番の見所は、ピューリタニズムを背景に育ったアメリカ娘らしいヴィッキーと、パリジェンヌかと思うような価値観のクリスティーナ、そして、身を焦がすように情熱的なスペインの芸術家のマリア・エレーナという三人の女性の個性の対比でしょうか。
 フランスを初め欧州でもそれなりにヒットしたこの作品、「結構面白い映画だったけど、どうしてペネロペ・クルースがアカデミー助演女優賞の候補になったのか大きな疑問」と仲間うちで首を傾げていたら、ノミネートどころか、助演女優賞を獲得をしたので、びっくりしました。確かにペネロペが登場したとたん、さしものスカーレット・ヨハンセンもかすむくらいの圧倒的な演技力と存在感が画面にあふれましたが、出演シーンが少ないし、役柄のクレージーぶりもすごい。
 でも、情熱的で自分勝手で、美しくて優しい芸術家がぴったりはまるのは、やっぱりペネロペならではかも。あの「ノーカントリー」で不気味な殺し屋を演じたハビエル・バルデムのみごとな変身ぶりも楽しいです。コートダジュールにもこういう人っているいる、「人生を楽しまなくっちゃ」をくどき文句に使う所も似ているし、バルセロナの観光名所はもちろんのこと、地中海周辺の街のヴァカンスの要素が盛り沢山なコメディです。
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by cheznono | 2009-07-15 00:32 | 映画