パブリック・エネミーズ

b0041912_011218.jpg ジョニー・デップの魅力に惹かれて、今週の1本は珍しくハリウッドアクション映画です。今まで何度も映画化されたというアメリカ大恐慌時代の盗賊ヒーロー、ジョン・デリンジャーを描いた「パブリック・エネミーズ」。マイケル・マン監督の作品を観るのは初めてだったせいか予想以上のどんどんぱちぱちの連続に緊張してしまい、途中から心臓バクバクで、見終わった時は何だかぐったり。長ーい2時間20分でした。
 若きアウトロー、ジョン・デリンジャーは、銀行強盗はしても独特の美学で当時の大衆を魅了。銀行は襲っても一般人には手を出さなかったことから、不況にあえぐ米国で、義賊としてもてはやされたとか。しかも、仲間への仁義は欠かず、惚れた女性には一途。なんて、ジョニー・デップにぴったりの役だけど、どうも手法が荒っぽ過ぎて。。でも、ラストが泣かせます。

 1930年代のインディアナ州、映画はデリンジャーが刑務所にいる仲間の脱獄を手助けする所から始まります。救い出した仲間たちと銀行強盗を再開したジョン・デリンジャーは、既に義賊のように見なされていて、庶民に人気がありました。
 荒っぽい手口で大胆な銀行強盗と脱獄を繰り返すデリンジャーに面目丸つぶれのFBIは、彼をパブリック・エネミーNo1に指名、何が何でも彼を捉えるため、新進気鋭の捜査官メルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベール)を追っ手として差し向けます。
 デリンジャーはナイトクラブで見初めたビリーを強引に恋人にし、ビリーも強盗を繰り返すデリンジャーを受け入れて、このまま一緒に歳を取って行こうと囁く彼に寄り添う決心をするのですが、警察は彼女の存在に目を付けていました。
 強奪の後、警察の追跡を逃れるべく隠れ家に向かったデリンジャーは、当てにしていた盗賊シンジケートの仲間から、もう銀行強盗の時代ではないから援助できないと言われてしまいます。

 全編に繰り返される銃撃戦と捕り物劇はスリル満点だから、ギャング物やリアルなアクション好きには受けること間違いないでしょう。脱獄、逃走、強盗、逮捕を繰り返し、仲間の離反やFBIの執念で次第に追い詰められて行くデリンジャーをマイケル・マン監督はハードボイルドに徹したスタイルで描いています。 
 でもやっぱり、もう少し登場人物の心理描写を入れて、内容に深みを持たせてほしかった。そんな中で、本人が乗り移ったかのようだったエディット・ピアフを演じたマリオン・コティアールが、明日をも知れないお尋ね者の恋人となったビリー・フレシェットを今回も熱演。そして、初めは情も人間味もある捜査官だったのに、同僚を殺されてからというもの、より表情厳しく、冷徹に徹底的にデリンジャー一味を追い詰めて行くパーヴィス役のクリスチャン・ベールがとても印象的でした。英国ウェールズ出身の美形の俳優さんです。
 ジョニー・デップが演じたのでデリンジャーは既に中年かと思ったら、彼はまだ30歳で、20代から強盗犯、脱獄犯として活躍していたのですね。

 しかし、金曜の夜に渋谷で観たこの映画、まだ公開されて1週間だったのに、映画館はがら空き。ニースやリヨンなどフランスの地方都市ならよくあることだけど、東京で、ジョニー・デップがプロモーションに来日したばかりの話題作がこれで大丈夫なのでしょうか?
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by cheznono | 2009-12-24 00:12 | 映画