NINE ナイン

b0041912_1232640.jpg 「シカゴ」のロブ・マーシャル監督によるブロードウェイ大ヒットミュージカルの映画化、しかも超豪華キャスト起用ということで「NINE」を観て来ました。フランスで公開された時のメディア批評は、どれもかなり低評価だったのでさして期待はせず、お目当てはもっぱらダニエル・デイ=ルイスと華やかな女優陣。ベースになったというフェリーニの「8 1/2」を観てないので、比較できないのが残念です。

 舞台は、1960年代初頭のローマ。世界的に名を馳せた映画監督グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)は新作「イタリア」の発表を前にナーヴァスになっています。主演女優もスタッフも決まり、もうじき撮影開始というのに、実は脚本もできてないどころか、出だしさえ思い浮かばないという有様。
 グイドは妻ルイザ(マリオン・コティアール)に助けを求めたり、愛人(ペネロペ・クルース)を呼びつけたりしますが、作品の構想は湧かず、衣装係(ジュディ・デンチ)に叱咤激励されたり、母親(ソフィア・ローレン)の幻覚を見たり。刻々と撮影開始が迫って来て追い詰められたグイドは、メディアやプロデューサーから逃げ回るうちに、子供の頃の思い出の中へとトランスして行きます。
 主演女優(ニコール・キッドマン)がローマ入りしても、渡す脚本がなくて、笑ってごまかそうとするグイド。夫の女好きにうんざりしたルイザに愛想をつかされ、グイドはますます過去の思い出へ現実逃避を図るのですが。。

 フェリーニの作品を知らないせいもあって、ストーリー的には予想以上に拍子抜け、ダニエル・デイ=ルイスの存在感がなければ映画としてもたなかったのでは?と思うほどですが、ミュージカルとしてみればかなり楽しめます。
 セクシーな記者役のケイト・ハドソンが歌う「シネマ・イタリアーナ」を初め、グイドのイタ・セクスアリスとも言える娼婦役のファーギーの力強い歌いっぷり、そして、愛する夫の不実に苦しむマリオン・コティアールのせつない歌と、次々に堪能できるのが良いですね。
 ただ、劇場で生で観るミュージカルならこれで充分だけど、映画なのでもう少し主人公の内面に迫る心理描写を入れたり、女性達の心の動きを描写してほしかった。ローマ周辺の風景やモノクロの回想シーンは素敵でした。
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by cheznono | 2010-04-07 01:24 | 映画