シルヴィア

b0041912_22213899.jpg アメリカでは有名な夭逝の詩人シルヴィア・プラスを描いた映画を観て来ました。生まれも良く、若く美しく才能のあるシルヴィア。でも、遺伝性のノイローゼによる自殺願望を秘めながら、詩人としての成功と夫の関心を一身に受けることを切望し、苦悩する姿をグゥイネス・パルトロウが熱演しています。ケンブリッジ大に留学中に桂冠詩人テッド・ヒューズの神秘的な魅力に惹かれて結婚したシルヴィアは、自他共に認める才色兼備の自分が、詩人として脚光を浴び女性にもてる夫の陰で納得の行く作品が作れず、家事育児にも追われる毎日に言いようのない焦燥を感じます。
 テッドの不貞によりうつ病を悪化させたシルヴィアはついに夫と別居し、苦しみながらも長い間夢見た人々に賞賛される作品を次々に発表して行くのがなんとも皮肉です。夫婦の共通の友人で、シルヴィアの良き理解者でもあるジャーナリストに、「詩人同士の羨ましいような関係をたかが浮気くらいで壊してはいけないよ」と忠告され、やはり夫とやり直そうと決心した時、既に夫と愛人の間は浮気では済まなくなっていました。
 テッド・ヒューズは、シルヴィアを破滅に追いやったとして、アメリカのフェミニスト達の総攻撃を喰ったそうですが、彼に出会わなければシルヴィアも珠玉の作品を生み出せなかったわけでしょうから、運命とは不思議な巡り合わせですね。人間としても女性としても非常に恵まれた生を受けたシルヴィアが、短い人生をもがき続けて不完全燃焼に終わらせる姿が印象的な作品でした。
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by cheznono | 2005-01-12 23:16 | 映画