タイピスト!

b0041912_0371584.jpg 久々のロマン・デュリス登場のフランス映画は「マイ・フェア・レディ」を彷彿とさせる軽いノリのコメディ。「タイピスト!」は映画館で涼むにもってこいの作品で、実際有楽町のシネマは公開から連日盛況みたいです。

 1958年、ノルマンディの小さい村で育った21歳のローズ・パンフィル(デボラ・フランソワ)は、父が決めた結婚を回避すべく、少し大きい町で保険代理店の秘書募集を営むルイ(ロマン・デュリス)の秘書募集に応募、なんとか採用されます。
 が、試用期間中に使い物にならないことが判明。いったんはローズを追い払うルイですが、彼女のタイプの早撃ちの才能に目をつけて、一流のタイピストに育てることに。タイプ早打ち大会での優勝を目指すべく、ローズを大特訓します。

 タイピストとして成功することが、唯一自分の道を切り開く手段と判断したローズは、ルイの指導のもと、めきめき腕をめきめき腕を上げ、地方大会に優勝。二人でパリに上京して、みごとフランス大会を制覇、いよいよ世界大会に挑むローズですが、密かに思いを寄せるルイとの間に不協和音が生じて。。

 タイピストの早打ち大会は、まるで人気スポーツの競技会で、周囲の応援や熱気も半端ではありません。女性の職業が限られていた時代、タイピングはだいじな才能だったと聞いたことがありますが、早打ち大会優勝者がまるでスター並みの扱いを受けたなんて!

 競技種目がタイピングということを除けば、お決まりのシンデレラストーリーに近いけど、誰かの手助けをすることを信条にしつつもルイが屈折している理由が、戦時中レジスタンスに加わり辛い体験をしたことに起因することや、ルイが親しくしている元アメリカ兵士のボブとルイの元恋人マリー(ベレニス・ベジョ)夫妻との絡みが、スパイスとして効いています。
 オードリー・ヘプバーンを意識した髪型や、大会ごとにローズがまとう勝負服の数々も必見です。 

 奇しくもこの時代は、クロード・フランソワが歌手として活躍し始めた頃で、クロクロを演じたジェレミー・レニエとローズ役のデボラ・フランソワは、2005年のカンヌ国際映画祭パルムドールを獲得した「ある子供」で未熟なカップルを演じた主役の二人。それぞれがはまり役のヒット作が、たまたま続けて日本公開となったのも楽しい偶然ですね。
タイピスト公式サイト:http://typist.gaga.ne.jp/
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by cheznono | 2013-09-02 00:48 | 映画