人気ブログランキング | 話題のタグを見る

タラスコン

タラスコン_b0041912_15138.jpg
 アビニョンとアルルの間を列車で通る時、ローヌ川沿いに特徴のあるお城が見えて、ああタラスコン城って何だか嬉しくなります。静かな城下町、タラスコンはお気に入りの町の一つ。頭は山猫で下半身は魚という大きな怪物タラスクの伝説が残る中世の町です。見所は威風堂々とした中世の城とバロック様式のサント・マルト教会、そしてソレイヤードの博物館でしょう。鉄道の駅から町はすぐだし、バス便も多いというアクセスの良さのわりに観光客が少ないのも魅力の一つ。ゆっくりと半日過ごすのには最適の町かもしれません。
 プロヴァンス・プリントの老舗ソレイヤードも最盛期ほどの勢いはないとは言え、ここの博物館は布マニアには見逃せないコレクションを展示しています。キルトはもちろんのこと、天然染料で手染めした時代の版木なども残っていて染色のプロセスがよくわかるように工夫されています。ソレイヤードの服が女優達に愛された時代の展示なども興味深いものがありました。プロヴァンスの伝統的な衣装を見るなら、この博物館とアルルのアルラタン博物館がお勧めです。
 日曜の朝、ちょこっと参加した教会のミサで聴いた仏語版アメージング・グレースが忘れられません。フランス人にはそれは追悼ミサか何かだったのではと驚かれましたが、その頃の私には普通の日曜のミサと区別がつかなかったから、なぜアメージング・グレースだったのかは謎のままです。
by cheznono | 2005-05-13 01:49 | プロヴァンス賛歌