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南仏の陽射し

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 関東の夏はむわっと空気が重くてものすごく暑い。昔、フランス人が東京の30度とエクスアンプロヴァンスの30度では全然違うというのを聞いたことがあって、プロヴァンスは夏でも爽やかなのねと思ってたら大間違いでした。南フランスでも灼熱の暑さが待っています。それにプロヴァンス、コートダジュールの陽射しは日本の陽射しとは種類が違って、まるで肌を刺すような強烈な強さ、痛いようにも感じられます。確かにエアコンの室外機から吐き出される熱風に包まれヒートアイランド状態に陥る東京の猛暑に比べれば不快指数は低いけれど、やっぱり何か身を守るもの、日傘や帽子がほしくなります。
 でも、印象派の画家が描いたようなパラソルをさした貴婦人の時代は遠く、ごくごくたまーに日傘の女性達がいるとそれは日本のツアーの人たち。未だフランス女性が日傘をさしているのは見たことがありません。ある時、バスの中で隣に座った中年の女性に帽子をほめられました。どこから来たのなどという質問に答えていると突然「あなた達の目が細いのは陽射しのせい?アジアは暑いから目が細くなっちゃったのね?」と聞かれて愕然。だいたい目が小さいと言われるのならともかく自分の目が細いなんて思ったことないしなあ、と思いながら、「さあ生まれた時からこういう目ですから。」って言うと、「それはそうでしょうけど、陽射しがまぶしいから目を細める人種になったんじゃない?」はて、まぶしいのは南仏の方がよっぽどじゃないかと思うけど?とムっとした私の気持も知らず、かの婦人は「でも肌は白いのねえ。」って私の腕を不思議そうに見ています。この女性は私をじろじろ見ながら、日本は暑い南国で、まぶしい太陽のために目が細くなった人種がでもなぜか肌は白いままに進化したんだなという結論に至ったようでした。
by cheznono | 2005-06-13 18:18 | フランスの四季