お金をねだる人々

b0041912_22511799.jpg 平和そうに見えてもあまり治安の良くない南仏ですが、観光地では通りがかりの人にお金を無心する姿も目立ちます。猛暑でも凍えるように寒くても、路上にぺたんと座って空き缶を前に置いている人はフランス中とこにでもいて、物乞いをする主人の脇には忠犬も一緒に座っていることもしばしば。おとなしい犬の足に包帯が巻いてあったりするとホロリときてしまいます。日本にいたフランス人はフランスのホームレスに比べて日本のホームレスの人たちはお金をねだらないし、立ち居振る舞いにも威厳があるって評してましたが、ちょっと同感です。
 キリスト教の人々にはお金のある人がない人に少々分けるのは当然であるという考え方が浸透しているせいか、一日一善をすることで自分の原罪も許されるという信仰も強いためか、わりとスマートに目の前に突きつけられた空き缶にコインを入れて行きます。もちろん入れない人の方が圧倒的に多いけど、あらいつの間にコインを出したのかしらと思うくらいとても自然に小銭を渡しているのには感心してしまうことも。
 私はたいがいはお金を乞われてもお断りしています。バッグの中をごそごそとお財布を出すのがイヤだし、第一お金のために寄って来る人が多過ぎるので、小銭とはいえとてもみんなに配れるような余裕はないから、「一杯やるための小銭を恵んでくれない?」と言われても悪いけど諦めてもらいます。でも、通り過ぎる私の背中に向かって「意地悪女!」と怒鳴ったり、「たった50サンチームもダメなの?あんた、フランス語はわかってるのかい?」なんて逆切れされたりして、その日一日憂鬱な気分になることもあるから困ったものです。知り合いのフランス人マダムは、渡したコインを投げつけられて、「こんなはした金じゃいらないよ!」と言われたとか。汚れた服をまとい、ものすごーく哀れっぽい目をして、毎日同じ場所で手を出している男性が、ある時バリバリのスーツを着た身ぎれいな出で立ちで闊歩しているのを目撃されたこともあるし、本当はどう対応するのが一番なのか、いつも考えさせられる光景です。
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by cheznono | 2005-08-05 23:35 | 不思議の国フランス