家畜小屋の聖人たち

b0041912_23115457.jpg リュセラムの中世の石畳の路地が続く家並みをたどって行くと、古い家の軒下で皆んなが中を覗きこんでいました。私達もその家の窓を覗いてみると、家の半地下の部分が家畜小屋になっていて、薄暗い奥のロフトのような所に飼い葉桶の赤ちゃんを囲んでいるサントン人形の姿が見えます。旅の途中で産気づいたマリア様が馬小屋でイエスキリストを出産した場面を再現したクレッシュを自宅の家畜小屋に飾るとは、なんて凝った演出。
 手前には子羊が座ってたので、「あの羊、生きてるのかな?」って友達に聞いたら、私の横のムッシュウが「生きてるに決まってるよ、動いてるじゃないか。」と言うので、近眼の目を凝らして子羊のかわいらしい顔を見つめました。確かに耳が動いてる。山合いの鷲ノ巣村とはいえ市街地の家の半地下でまだ羊を飼ってるとは、と感心していると、くだんのムッシュウは後ろの子供達を呼んでいます。「オーイ、見て見ろ。」そうね、これは子供にも見せなくちゃねと思ってると、「日本人女性がいるぞ!」 えっ、私のこと?羊とクレッシュを見てごらんと子供達を呼んだんじゃなかったの!?
 確かに裏手の景勝地ペイラ・カヴァを初め、リュセラム近辺では今も羊を放牧してるので、市街地の子羊だって珍しくないのかも知れないけれど、ニースまで出れば日本人もたくさん歩いているのに、この人達はいったいどこから来たのだろう?といぶかしく思いながら、次のクレッシュを捜しに歩き出しました。
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by cheznono | 2006-01-06 00:03 | 不思議の国フランス