プライドと偏見

b0041912_21265228.jpg 時は200年前、南イングランドの田舎町でベネット家の5人姉妹の穏やかな長女ジェーンと才気煥発な次女エリザベスが、紆余曲折を経て理想的な結婚相手と結ばれる過程を描いた「プライドと偏見」。期待通りの見応えある出来栄えで、ジェーン・オースティンの時代の中産階級の暮らしの中にしばし自分も身を置いているような気分でした。
 女ばかりの姉妹をなんとか玉の輿に乗せたいと、なりふり構わずやっきになる母親(「秘密と嘘」のブレンダ・ブレッシンが好演しています)に後押しされ、マナーハウスの舞踏会に招かれた姉妹達。長女ジェーンはすぐに金持ちの好青年ビングリーと恋に落ちますが、つつましさゆえに自分の気持をはっきりと表現することができません。反対に自己主張の強いエリザベスは、ビングリーの友人ダーシーが気になりますが、上流社会の中で育ったダーシーは、気位が高く気難しくてどこか高慢な雰囲気を漂わせているため、エリザベスは彼に反感を持つようになります。そして、ダーシーの幼なじみの将校ウィッカムに惹かれて行くのですが。。
 本音と建前が違うスノッブな上流階級の中にいるダーシーは、田舎育ちだけれども物怖じせずに自分の意見をはっきり言うエリザベスの姿に魅了されているのに、身分の差や、ベネット家の母親の品のない振る舞いなどを理由に彼女に近づくことを躊躇ってしまいます。そうした態度が余計にエリザベスのダーシーへの誤解を深くしてしまうのですが、背景は違ってもこの辺りの男女の心のすれ違いは現代にも通じるものがあるようです。
 ガチガチの階級社会の中で、知的でエスプリの利いたエリザベスが生き生きと新しい女性として描かれ、「ラブ・アクチュアリー」のキーラ・ナイトレイが初々しく熱演しています。彼女をまぶしく思うダーシーの心の葛藤が殆ど描写されていないのが残念ですが、表情と視線だけで切なさを垣間見せるマシュー・マクファディンが素敵でした。舞台俳優だったそうですね。オーランド・ブルーム似のウイッカム青年も役柄はともかく、魅力的な俳優さんで、これからの活躍が楽しみです。
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by cheznono | 2006-01-28 23:09 | 映画