美食の街リヨン

b0041912_1675259.jpg 旧市街全体が世界遺産に指定されているリヨンは、二つの大きな川がもたらした豊かな土壌と、イタリアのトリノやアルプスに近い地の利もあって、良質の食材に恵まれたため、古くから美食の街として知られています。
 パリに次ぐフランス第2の都市の座をマルセイユと争うリヨンは、ハイテク産業などのビジネスが盛んな新市街と、ルネッサンス商人の家並みが残る旧市街とが川でくっきりと別れていて、古代ローマ人が街を築いたというフルヴィエールの丘にフニクラで上ると、その様子が一目瞭然で見渡せます。
 街中には名の知れたシェフのお店もあり、郊外にはポール・ボキューズのホテル・レストランやシャトーを利用した辻料理学園のフランス校もあるため、料理やパティシエの修行にリヨンを訪れる人は後を絶ちません。
確かにレストラン街はいつも活気に満ちていて、星付きレストランでもパリの半額近くで楽しめるし、マルシェでは新鮮な食材が手ごろな値段で豊富に手に入ります。リヨン料理として全国的に有名なのは、クネル(魚のすり身をクリームなどで固めた、ソフトなかまぼこみたいなもの)やトリップ(牛や豚の内臓の煮込み)。クネルは南仏のスーパーのお惣菜売り場でも手に入り、家庭ではグラタンに入れたり、クリーム煮にしたりと重宝するみたいです。
 こうした地元の料理は、シックなレストランよりもブションと呼ばれるビストロで味わう方が楽しいかも知れません。ブションはたいてい、肝っ玉マダム(たまに肝っ玉ムッシュウ)が腕をふるう食堂風の庶民的な店で、リヨンならではのもの。量もたっぷり山のように運ばれて来るし、お値段も手ごろだから、評判の良いブションは遅くまで地元の人で賑わっています。
 では、果たしてリヨンは本当においしい街でしょうか?実はリヨン料理は、バターやクリームがふんだんに使われるため胃に重いのです。いかにもフランス料理らしく口当たりは良いけれど、リヨンの料理は重いとフランス人が口を揃えて言うほどだから、まして、和食大好きの私には全部平らげるのがしんどい。しかも、極力香辛料を使わないため、食べている間に少し飽きて来たりします。こういうこってりした料理を食べ続ければ、メタボリック症候群が増えるのもせん無いことでしょう。そのせいか、リヨンでも最近はアジア系の料理が好評で、中華や日本食に関心が高まっているようでした。 
 写真は16~17世紀の塔を使った人気のホテル・レストラン:ラ・トゥール・ローズ。お食事の予算は35ユーロ位から。数時間のお料理レッスンやテーマを設けたソワレもよく企画されています。 
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by cheznono | 2007-09-04 17:26 | 不思議の国フランス