モンテーニュ通りのカフェ

b0041912_1242454.jpgおととし、フランスで大ヒットした「モンテーニュ通りのカフェ」。東京ではスクリーンの小さい単館上映なのが残念ですが、ノリに乗っているセシル・ド・フランスやヴァレリー・ルメルシエを初め、豪華俳優陣による、いかにもフランス的というかパリらしい群像劇を堪能できる佳作です。
 優しい祖母(シュザンヌ・フロン)が若い頃に憧れた華やかなパリの生活。銀幕に憧れた祖母の夢はかなわなかったけど、その思いを胸に、パリに上京したジェシカは、シャンゼリゼに交差するモンテーニュ通りのカフェ・デ・テアトルに奇跡的に採用されます。
シックなエリアの劇場街にあるカフェは、セレブな俳優やアーティストたちのたまり場で、ジェシカの胸はときめきますが、やがて、有名人たちもそれぞれ仕事や私生活の悩みを抱えて、もがいていることがわかってきます。
 著名なピアニスト(地上5cmの恋のアルベール・デュポンテル)は、格式張ったコンサートにうんざりし、自分らしい自由なスタイルの演奏を望んでいますが、愛する妻は採算の合う格調高いコンサートにこだわっています。
 人気のTV女優(ヴァレリー・ルメルシエ)は、演技派として自分の力が発揮できるような芸術作品への出演を志望しているのに、元夫の演出家とは意見が合わず、いらついては当たり散らす毎日。 
 病に冒された美術収集家(クロード・ブラッスール)は、これまでに収集した美術品を全てオークションにかけようとしています。息子フレデリックとの確執に悩みながら、亡き妻との思い出の品まで出品しようとする収集家。
 私生活でも迷走しているフレデリックは、ジェシカに出会って、新しい未来が開かれるのを予感して。。
 名だたるカフェに採用されたジェシカが、登場人物を何となくつないで、それぞれが自らの希望を実現して行く構成が魅力的です。この映画を観た時は知らなかったのですが、私の大好きな名女優シュザンヌ・フロンが、撮影直後に亡くなったのは、とても残念です。この作品でもジェシカの祖母として、心にしみるセリフを幾つも語りかけてくれていますが、もう次回の出演はないのは淋しい限りです。
[PR]
by cheznono | 2008-05-01 01:26 | 映画