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サクランボの美しい村

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 南仏は連日強い日差しが夜9時過ぎまで照りつけて、暑くてたまりません。ニースは毎日28℃と言うけれど、湿気が強くて、海風が吹いても体感温度はもっとずっと高く感じられます。それでも35℃のマルセイユやエクス辺りよりはマシな筈ですが、やっぱりエアコンのない夏ってしんどいですね。
 急に気温が上昇したので、プロヴァンスの赤い宝石と呼ばれる大粒サクランボや大きな杏の実も完熟を通り越して、そろそろ終わってしまいそうです。アビニョン郊外の友達の家の庭には、大きなサクランボの木が一本植わっていて、6月になると家族が集まって、男性陣が木に登っては一気にサクランボ狩りをするのが恒例になっているのを思い出します。 
 アビニョンやカルパントラに近い小さい村ヴェナスク。ここは全国で120余りある「フランス一美しい村」の一つに選ばれていて、お城はもう廃墟になっていますが、ローマ時代からの古い洗礼堂やロマネスク様式の教会が残る鷲ノ巣村です。
 「美しい村」に選ばれている割にあまり知られていないヴェナスクは、ひっそりしたたたづまい。でも、バントー山を目の前にする雄大な景色と静けさに魅せられた画家やアーティストのアトリエが幾つか軒を連ねています。
 そして、このこじんまりとした村はプロヴァンス一のサクランボの生産地でもあります。きっと、人口千人余りの村人達の多くが農業に従事しているのでしょうね。写真は、中世にサラセン人の攻撃から守るために村を囲んだ城塞で、村の規模に比べてその大きさには圧倒されました。次回は是非サクランボの季節に訪ねてみたい村です。
by cheznono | 2008-06-29 02:37 | プロヴァンス賛歌