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ニースのミラベル

ニースのミラベル_b0041912_202975.jpg  アンジェリーナ・ジョリーが双子の出産のため、ニースのランバル病院に入院し、ブラッド・ピットも参上と話題になっています。お隣りのヴァール県に別荘を買ったブラピー夫妻は、カンヌ映画祭の時に、ニースで出産する手はずを整えたとか。
 ハリウッドスターの病室は、プロムナード・デザングレに面した海を見下ろせる一番デラックスな部屋だそうで、毎日のようにランバル病院の前を通る私は興味津々なのですが、病院前は特にマスコミが張っている様子もなく、ましてブラピーの姿なんて全く見かけません。
 それもそのはず、彼らはヘリコプターで病院の屋上に乗り付けたとかで、下の入り口が平常なのは当然なのかも?
 
 暑さ負けしないようにと、この所、梅の代用品としてミラベルの酢漬けを食べています。実は、グラースの香水の老舗モリナールが出しているミラベルの香りを知って以来ずっと、ミラベルって何?って思っていました。桃の香りを彷彿とさせる甘いフルーツの香りは、いったいどういう植物から摂れるのかしら?とイメージを膨らませてから数年後、ニースのアパルトマンの庭でミラベルの木を発見した時は、とても嬉しかったです。
 小さい黄色い実をたわわに付けるミラベルは、プルーンやプラムの一種で、各種ビタミンやペクチン、繊維などが豊富。摘みたてのミラベルは甘やかで、結構あっさりした口当たり。私は面倒くさがりなので、そのまま食べるか、数週間お酢につけて梅ジュースのようにするくらいですが、ジャムに煮詰めて、お菓子に使うのが一般的なようです。お酒との相性も良く、ブランデーや白ワイン(ミュスカデ)につけ込むと、フルーティーで香り高い果実酒ができあがり、夏に冷やして飲むにはぴったり。
 本来、アルザス地方の産物として知られるミラベルですが、中国に自生していたのが
巡り巡って、十字軍が15世紀にフランスに持ち帰ったのが根付いたそうで、今ではすっかり北フランスの特産物に。メッスを初め、アルザス付近では毎夏ミラベル祭りが開催されています。
 アルザス特産と言われても、暑いニースでほおっておいても毎年びっしり実をつける
ミラベルだから、日本でも簡単に栽培できそうなのに、全く見かけないのは残念です。それとも、寒冷地では栽培されているのでしょうか?
by cheznono | 2008-07-09 02:12 | フランスの四季