ワースト3位のフランス

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 東京もさぞかし暑いだろうと覚悟して帰国したら、意外に涼しくて嬉しかったのもつかの間。蒸し暑さと激しい雨が交互に繰り返されるおかしな気候のせいで、夜中の虫の声も心なし弱々しく聴こえます。しかし、またも首相が突然辞めてしまうとは。。洞爺湖サミットで日仏交流150年記念をふまえた日本側のラブコールを無視して首相との会談を断り、フランスへとんぼ返りしたサルコジ大統領は、日本軽視とか苦手なシラク元大統領への当てつけとか噂されましたが、もしかして意外に洞察力があったのかも?

 ヴァカンス突入前にアメリカの最大手オンライン旅行予約会社が発表したベスト・ツーリスト2008で一位に輝いたのは日本人でした。世界31カ国のホテルに旅行者のマナーなどをメールでアンケート調査した結果、礼儀正しい日本人が最良のお客さんに選ばれた一方、フランス人はワースト3位に。
 さすがに恥ずかしかったみたいで、フランスの放送で「なぜ我々がワースト 入りしてしまったのでしょう?」というキャスターの疑問に、旅行ライターが「フランス人は仏語しか話そうとしないし、海外でも態度が横柄なんですよ」と分析していましたが、ホテルでのお行儀もあまり良くないようです。
 休みの度に海外へ旅行しているニースの友達にこの話をすると「確かにヴァカンス先でのフランス人のマナーはほめられたものじゃないけど、イタリア人はその上を行くわ」とのこと。例えば彼女がバリ島を旅した時、村をあげての告別式を見学していたイタリア人が、図に乗って棺の端に足をかけ、仲間とはしゃぎながら写真を撮っていたとかで、どうも目に余る態度を取る観光客はイタリア人に多いという感想でした。
 日本人に次いでベスト・ツーリストの二位に入ったのがドイツ人とイギリス人。ヨーロッパでは、きちんとしたマナーで時間厳守、約束もちゃんと守るという真面目な国民性として、よくドイツ人やスイス人があげられますが、フランス人に言わせると「彼らは自国で規律正しく生活している反動で、フランスに来るとたがが外れて、平気で道を汚したり、大騒ぎしてるのをよく見かける」のだとか。
 彼らがドイツやスイスから国境を越えてフランスに入ると急に羽目をはずしてしまうのは、旅の恥はかき捨てだから?いえ、きっと郷に入っては郷に従えで、普段はお行儀の良い彼らもフランス人のふるまいを見て、自分もやってみたくなってしまうのではないでしょうか?
 犬の落とし物だらけの歩道、バスの窓から平気でお菓子の秋袋をポイ捨てするマダムや、スーパーでお会計前のキャンディーの袋を開けてあめ玉をなめるマダム、走行中の窓から顔を出してののしるドライバー、平気で前後の車にバンパーをぶつけながら乱暴に車を発進させるドライバーなどなどを目にすると、たいていの日本人は目を丸くしてしまいますが、なーんだ、この国はそういうことをしていいのかってつい真似したくなってしまう外国人も多い気がします。
 エスプリの利いた会話や創造性、独特のセンスなどフランス人の長所は一朝一夕で模倣できるものではないけれど、悲しいかな、悪ふざけやいい加減さ、行儀の悪さなどは簡単に真似できちゃうから、つられてやってみたくなってしまう輩は後を絶たないわけで、こうした外国人の悪口で盛り上がるフランス人たちを見かけると「隗より始めよ」とか「人の振り見て我がふり直せ」ということわざを贈りたくなってしまう私です。
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by cheznono | 2008-09-02 01:18 | 不思議の国フランス