DISCO ディスコ

b0041912_202936.jpg  今週は久しぶりに明るいフランス映画を観ました。ノルマンディーの港町レ・アーブルを舞台に、往年のディスコキング:ディディエとその仲間達が繰り広げる踊るコメディ「DISCO ディスコ」。懐かしい70年代のダンスミュージックとともに、景気の悪さや日常のうっとうしさを吹き飛ばすかのように元気をくれる愉快な映画でした。フランク・デュボスクとジェラール・ドバルデューの大げさな演技が苦手という人以外は、文句なく楽しめる作品でしょう。
 ウォーターベッドのセールスに手を出したディディエ(フランク・デュボスク)は、詐欺商法にひっかかって、失業。借金を抱え、やむなく母親の家にパラサイト状態の40歳。一人息子を連れてイギリスに帰ってしまった元妻から「今年の夏は、息子をレ・アーブルに送り出せない。どうせあなたは子供にまともなヴァカンスを味合わせてくれないから」という手紙を受け取り、どっと落ち込んでしまいます。
 一方、昔、今や伝説となっている人気ディスコを経営していたジャクソン(ジェラール・ドバルデュー)は、愛人と一緒に夢よ再びと、ディスコ:ジン・フィズの再開を決めたばかり。かつてのようにダンスコンテストを企画して、店を盛り上げようと張り切っていました。
 ダンスコンテストの一等賞は《オーストラリア旅行にペアでご招待》と聞いたディディエは、英国在住の8歳の息子のために何とか昔の仲間を説得。三人でコンテストに挑戦すべく、ダンスの特訓を始めます。
 20年前、ディディエと二人の相棒は、ジャクソンのディスコのダンス王トリオだったのですが、今やサタデーナイトフィーバー踊りは、時代遅れで、ちっとも受けません。ならば今風の振り付けを身につけなくてはと、ダンススクールを訪ねたディディエは、NY帰りの美人先生フランス(エマニュエル・べアール)に一目惚れ、でも、彼女の専門はクラシックバレエなのでした。果たして、ディディエは、愛する息子のためにオーストラリア旅行を勝ち取ることができるでしょうか?
 
 フランク・デュボスクは踊れる中年俳優で有名ですが、そのディディエと中年トリオを組む、かつての仲間二人もあっというような踊りを披露してくれます。港湾労働者でストを決めた組合のリーダー:ウォルターと、女房の尻に敷かれながら、大手家電店で昇進試験に臨むヌヌイユ。二人とも自分の生活で必死なのに、ディディエの息子とのヴァカンスのために、一肌脱ごうとダンスの特訓に励んでくれるし、三人とも純情な所がなかなか魅力です。
 愛人に愛想を尽かされたジャクソンが「風邪と同じで、何度恋をしても免疫ができないんだ」と嘆くセリフも印象的。
 ヌヌイユの勤める大型家電店ダーティは、フランス中どこにでもあるチェーン店。サルコジ大統領の次男が、21歳の学生にしてフランス一裕福な町と言われるヌイイ市の議員に選出され、同い年のダーティの令嬢と早くも結婚したことで、話題を巻きました。ニュー貴族と呼ばれる彼ら超お金持ち同士の結婚は、格差の顕著な社会で,富裕層が結婚で二乗になり、更なる富豪へ近づく図式を見せつけられるよう。そのダーティの宣伝があちこちに目立つこの映画、ダーティが結構な予算を出したから脇役まで豪華キャストの出演が実現したのかなと、ちょっとうがってしまいます。
 とはいえ、自信を持ってお勧めできるコメディであることには変わりありません。
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by cheznono | 2008-11-29 02:01 | 映画