カテゴリ:コート・ダジュール散歩( 54 )

日時計とトカゲの村

b0041912_1555196.jpg ネット予約の旅行会社エクペディアの調査で、フランス人旅行者はワースト3位どころか、総合では最下位でしたね。ワースト2位と3位はインドと中国でした。旅行客として総合ビリ
では、フランスはどこか洗練された国の筈なのに?とこれまでのイメージを裏切られたような思いの人が少なくないかも知れません。総合19位のイタリア人が騒々しさでは1位。やっぱりね。

 少し秋めいて来たので、夜になると窓のスクリーンにヤモリが出ないかと待っているのですが、今年はまだ一匹も現れません。昼間は我が家の狭い庭にもカガミッチョがちょろちょろしていて、愛犬が鼻を突き出すと猛烈な勢いで逃走するので、慌ててしっぽが切れないといいな、なんて心配をしています。
 ニースでもお腹がブルーに光るトカゲをしょっちゅう見かけますが、ニースの北25kmのところには、そのトカゲをシンボルにしている村があります。オリーブ林の中、標高650mに位置するコアラーズは、フランス一美しい村の一つに選ばれている典型的な鷲ノ巣村。中世さながらの狭い石畳に、ゼラニウムやバラの鉢が映える穏やかなたたづまいが印象的な村で、13世紀の教会も残っています。
 今から50年近く前、コアラーズ村は抜群の日当りの良さを利用して、当時の売れっ子アーティストを招聘した日時計コンテストを企画しました。今もジャン・コクトーを初め、モナ・クリスティやポンス・ド・レオンなど、名の知れたアーティストが腕を競った個性的な日時計11個が、村の時を刻んでいます。
 残念ながら、解説をしてもらわないと日時計の読み方がわからない私には、とても実用的な時計とは言えませんが、フランス語には「トカゲのようにのんびりひなたぼっこをする」という表現があるので、コアラーズに行ったら腕時計は忘れて、日時計の大ざっぱな時間を目安にのんびりと散策するのがお勧めです。
 私は見逃してしまったのですが、ポンス・ド・レオンによる青いフレスク画が壁一面に広がる青の礼拝堂も必見とか。コアラーズまでは、ニースのバスターミナルから303番のバスが出ています。
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by cheznono | 2008-09-08 01:57 | コート・ダジュール散歩

マセナ美術館

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 この春、就任した新しいニース市長は、今や《カーラ・ブルー二の夫》に過ぎないと言われるほど不人気のサルコジ大統領と大の仲良し。だから、政策的には期待できないという声の中、意外にニース市民や観光客のため、なかなかオツな改革を進めています。
 まず市長当選御礼にトラムとバスを一律1ユーロに値下げ。今月からはニース市運営の美術館が全て無料になりました。これは、パリ市立の美樹館を無料にしたドラノエ市長に倣ったのでしょう。(ニース市長はもちろん右派で、ドラノエさんは左派ですが。)
 ニース市主催の無料コンサートも新市長が市会議員時代に始めたもの。新市長は生粋のニースっ子だからか、市の文化的な改善に積極的なのは羨ましいです。
 
 19世紀の終わりに着工されたマセナ邸は、ネグレスコの横に立つ、イタリアのヴィラ風のなかなか優雅な建物。第1次大戦後にマセナ美術館となり、見応えのある展示品が詰まっていると聞いていましたが、ずっと工事中で閉鎖されていました。
 それが、7年間ものやたら長い改築工事を経てやっと再開され、しかも無料なので、暑い中見学に行ってきました。
 さて、中に入ってびっくり。古き良き時代を彷彿とさせるきらびやかなサロンにナポレオン由来の絵画が展示されていて、雑然とした街からすると別世界に紛れ込んだよう。世界の大金持ちのヴィラが並ぶサン・ジャン・カップ・フェラの邸宅に共通するような雰囲気です。
 上階にはニース市の歴史に由来する絵や調度品、将軍ガリバルディにまつわる展示品が豊富で、イギリスやロシアの貴族がそぞろ歩いたベルエポックや第二次大戦にドイツ軍に破壊される以前の美しかったプロムナード・デザングレが偲ばれる絵が楽しめます。
 ニースのカーニバルも、かつてはヴェネチアのカーニバルに似ていたというのも新鮮な発見でした。いつから今のハリボテ人形のお祭りに変わってしまったのでしょう?
 海を前にした美術館の庭は、庶民の憩いの場になっていて、今の季節、蚊の心配さえなければ、木陰で涼むに絶好の場所のよう。プロムナード・デザングレ(イギリス人の散歩道)に面しているせいか、イングリッシュ・ガーデン調の設計らしいですが、ヤシの大木の揺れるイングリッシュ・ガーデンなんてアリかしら?
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by cheznono | 2008-07-14 02:48 | コート・ダジュール散歩

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  時間と孤独を持て余しているお金持ちにつけ入るジゴレットと、ジゴロになり切れない青年の恋を描いたコメディ「プライスレス」には、優雅な引退生活を送るコート・ダジュ-ル族のクリシェがいろいろ盛り込まれていました。
 この映画の舞台となったモナコのホテル・ドゥ・パリは、モンテカルロのカジノの横にある4つ星ホテルで、19世紀からの美しい建物には古き良き時代の華やかさが漂い、アラン・デュカスのレストランが入っていることでも知られます。
 なんて、まるで泊まったかのようですが、私は1階を見学しただけ。ニースのホテルなら、プロムナード・デ・ザングレ沿いの高級ホテルでも、何気にスッスと入って行けば誰にも呼び止められませんが、ホテル・ドゥ・パリでは入り口で、「どちらへ?」と聞かれてしまいました。かなしいかな、宿泊しそうな客には見えなかったのでしょう。
 「日本から来た友達にちょっと中を見せたくて」と言う友達に、「見学はご遠慮ください」とボーイさんはけんもほろろ。「じゃあ、中でお茶をすればいいでしょう?」というわけで、私たちはホテル内のカフェで、インテリアや宿泊客を観察することに。予想以上にカフェが高いと、友達は憤慨していましたが、銀座でお茶するくらいのお値段で、添えてある手作りチョコが絶品でした。
 それに、内装やお部屋の豪華な雰囲気は「プライスレス」で楽しめたから満足です。気になる宿泊料は一泊7万円から。スィートルームが多いこともあって、平均は一泊12万円~のようです。ハネムーンや結婚記念日に二人で泊まるには、お勧めかも知れません。
 以前、ニースで働いていた美人看護師さんから聞いた話では、モナコにはお金持ち目当てにあちこちの国から集まってきた若い女の子がたくさんいて、バーやディスコでうろうろしているそうです。そういう彼女も毎週モンテカルロに通いつめ、ハンサムなイタリア人青年事業家に失恋して落ち込み、「もうモナコには行かないわ」と言ってたのに、そんな彼女を慰めてくれた美容整形医から豪邸に招待されて、「君は天使のような顔をしている。もうムリして働く必要なんてないよ」とプロポーズをされたとか。「夢のような展開だけど自分は彼を好きになれなくて、、」と悩んでいました。
 「プライスレス」では、ご多聞にもれず美容整形医も登場したから、この話を思い出しておかしかったです。「でもね、私はやらずぶったくりで金持ちを利用している女の子達とは違うわ。これまでの食事代とかのお礼にネクタイをプレゼントしたのよ」と笑う看護師さんは、でも結局、かつてDVに耐えられなくなって飛び出した元彼のところへ戻って行ったから、女心は摩訶不思議です。今頃は、どこかで幸せな家庭を築いていると良いのですが。
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by cheznono | 2008-04-17 17:17 | コート・ダジュール散歩

地中海のスケート場

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 急に寒くなって、いよいよコート・ダジュールも冬支度。ニースでもクリスマス・マーケットが始まりましたが、ログキャビンのお店がたくさん並んでいる割には活気に欠けていて、何となく寂しげなマルシェです。
 イタリア国境に近いマントンに行って、友達に会いがてら、クリスマス・マーケットを冷やかして来ました。エクスなどのマルシェに比べて、マントンのマルシェは、小さいアトリエの手作り品の出店が多くて、素朴な分だけ温かみがあり、楽しかったです。
 椰子の木の下のマルシェを抜けると、海の目の前に仮設スケート場が現れて、おおっと声を上げてしまいました。ニースのクリスマス・マーケットの横にもにわかスケート場が登場していますが、マントンはすぐ向こうが地中海のため、規模が小さくても滑る人は格別に気持ちが良いのではないかしら?
 海と椰子の木に挟まれた野外スケート場を見て、私も一緒に太陽の下をぐんぐん滑ってみたくなりましたが、、スケート靴なんて高校時代以来履いたことないから、すぐに転んで、前に進めないかも。
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by cheznono | 2007-12-15 04:26 | コート・ダジュール散歩

ニースのトラム開業

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 4年にも渡る大工事の末、ついにニースのトラムが営業開始することになり、今週末はそのお祭りで賑わっています。トラムは約2ヶ月前から運転されていたのですが、乗客は乗せずにずっと空のままガタガタ街中を走っていました。これは、トラムの運転に何か支障がないかテストしてたのと、バスからトラムに変わる運転手さんの訓練のためで、乗客を乗せたのは昨日が初日。お陰で、この土日はタダでトラム乗り放題、周辺のシネマも安くなります。
 この4年間、一番辛かったのはメイン通りのカフェだったのではないでしょうか。舗道に椅子とテーブルを出して、カフェやビールを片手にだべるがフランス暮らしの楽しみの一つとも言えるのに、目の前の通りは大きく掘り起こされ、工事騒音と土ぼこりにさらされては、ヴァカンス客もちょっとカフェで一休みする気にはなれなかったに違いありません。
 本当は2年程で終わる筈だったトラム工事がここまで長引いたのは、工事受注にからむ収賄容疑で合計8人もが逮捕され、裁判になっているのと、道路掘り起し中に中世の橋が埋まっているのが発見されたためで、大工事のために売上げが大幅に落ちた地元の商店やカフェ、レストランは、もう少し我慢すれば美しい街に生まれ変るからと、再三なだめられては工事の延長を辛抱して来たようです。
 私も含めて、運悪く工事期間中にニースを訪れた人は、道路一杯に掘り起こされた工事現場に、これがニースかとがっかりしてしまったと思いますが、やっとベルエポックのたたづまいが映える街が戻ったと言えるでしょう。写真のマセナ広場に立つポールの上のあまり美しくない彫像は、夜になると点灯し、ピンク、オレンジ、ブルー、グリーンと順々に色が変化します。
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by cheznono | 2007-11-25 22:49 | コート・ダジュール散歩

ニース美術館の強盗

b0041912_21591867.jpg 5日の日曜の白昼、ニースの絵画美術館に覆面の拳銃強盗が押し入り、印象派の作品やブリューゲルの絵を盗んで行ったというニュースが日本でも流れましたね。
 ニースの海岸から住宅街をちょっと登ったところにあるジュル・シェレ美術館は、19世紀にロシア・ウクライナの皇女によって建てられたイタリアン・ネオクラシック様式の館をニース市が買い取ったもので、17世紀の絵画から印象派、フォービズムのラウル・デュフィまで、意外に豊富なコレクションを持つお勧めの美術館です。
 入場無料になる第一日曜の昼過ぎに乱入した4~5人の覆面男たちは、数人いた美術館員をピストルで脅して床に伏せさせ、モネとシスレー、そしてブリューゲルなど計4枚を盗み出し、さらにもう一枚シスレーの絵を盗ろうとしたけれど、重過ぎて断念。風のように去って行ったとか。その間、館員と居合わせた入館者たちはさぞかし震えていたことでしょう。入場無料日とはいえ、たいていのヴァカンス客は美術鑑賞よりもビーチで転がる方を選ぶせいか、入館者がまばらだったのが不幸中の幸いですが、だから狙われたのかも?
 盗まれた4点のうち、オルセー美術館から預かっているアルフレッド・シスレーの「モレのポプラ並木」は、9年前にもこの美術館の当時の学芸員とその仲間によって盗まれ、数日後に隣町で無傷で見つかったもの。しかも、なんとこの絵は30年近く前にも盗まれていたというから、今回で強盗被害経験は3回目になるわけです。1978年の初回は、ニース美術館がマルセイユでの展示会にこのシスレーの絵を貸し出した所、マルセイユで盗まれ、その後、なぜか排水溝で見つかったそうです。
 数奇な運命の風景画と言えますが、今までは盗まれてもすぐに戻って来たわけだから、今回も早く無傷で見つかると良いですね。4点とも価値が高過ぎて、市場で売買できるような作品ではないらしいですが、今頃いったいどこに隠されているのでしょうか? 
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by cheznono | 2007-08-10 23:08 | コート・ダジュール散歩

輝くニース港

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 カンヌやアンティーブの港に比べるとずっとこじんまりした印象のニース港。旧市街の城跡の丘の向こうにちょこっと納まっていて、サントロペに停泊しているような高級ヨットも少ないですが、今の季節は光に輝いてうっとりするほど美しく見えます。
 映画「輝ける女たち」の主人公の手品師は、15歳の時に泥沼化したアルジェリア独立戦争から逃れて、はるばる北アフリカからニース港にたどり着き、途方に暮れていた所をキャバレー《青いオウム》のオーナーに拾われ、芸人に育て上げられたという過去があります。
 19世紀からフランスの植民地だったアルジェリアには、早くから入植したフランス人が大勢暮らしていて、利権を握り締めていたため、1962年にド・ゴール大統領がアリジェリアの独立を認めるまで、フランスは7年に渡る惨い戦争を続けたわけです。
 いよいよ戦況が厳しくなった60年初頭には、アルジェリアで生まれ育ったフランス人の本国への引き揚げラッシュが続き、ニース港やマルセイユ港には多くの引き揚げ船が到着しました。中には手品師のように家族とばらばらになった若者や、泊まる所がない人もたくさんいて、ニースの浜辺のあちこちに行き場所のない引き揚げ者が目に付いたそうです。
 映画の中で、ミュウミュウ扮する手品師の幼馴染みが、カトリーヌ・ドヌーブに向かって「アルジェリアから引き揚げて来た私達には、正統派のフランセーズのあなたがまぶしかったわ。」と昔からのコンプレックスを打ち明ける場面がありますが、植民地とは言え家を捨て、今まで築き揚げた財産や持ち物を諦めて、トランク一つで知り合いもいないフランスに逃げ戻った人たちには、とても辛い経験だったに違いありません。でも、20代のカトリーヌ・ドヌーブが、ニース旧市街辺りでブロンドの髪をなびかせてたら、誰にだってまぶしいに違いないのにって、ついチャチャを入れたくなっちゃうのですが(笑)。
 そういう過去の面影は微塵もない今のニース港は、いつも穏やかで、コルシカ島やイタリアのサルディーニャ島へ向かうりっぱな客船が停泊し、たまに地中海一週+アフリカ行きの観光船も出たりします。シーズン中はニース~ヴィルフランシュを周る短いクルーズ船もあるので、プロムナード・デザングレを散策したら、是非港まで足を伸ばして見てください。
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by cheznono | 2007-06-01 02:00 | コート・ダジュール散歩

瀟洒な村ムージャン

b0041912_181639.jpg 白いジャスミンの香りがむんむんするコートダジュールから日本に戻って来たら、我が家の近所でもあちこちにジャスミンが咲き乱れているし、今年は気候も同じような感じなので、以前ほど帰国した時の違和感がありません。圧倒的に違うのは、空の色と光の強さ。東京は晴天でも空気どこか濁っているし、光も鈍いので、ニースのくらくらするようなまぶしさから離れて、ちょっとほっとしています。
 ひそかに期待した劇的な番狂わせもなく大統領に選ばれたニコラ・サルコジが、マルタ島でのクルーズというゴージャスなヴァカンスを非難されて、慌ててパリに戻ったみたいですね。計12人が立候補していた大統領選第一回投票で、フランスで一番サルコに投票した人が多いかったことで話題となった村が、カンヌの近所のムージャンです。
 丘の上に立つこの村には、中世の家並みが続き、コート・ダジュールというよりプロヴァンス地方の村のような雰囲気が漂っています。大統領選の決戦で健闘した社会党のセゴレーン・ロワイヤルが別荘を持っている村なのに、大半がサルコに投票したのは皮肉ですが、ムージャンの住人はお金持ちが多いし、とても右寄りの風土が根強い上の投票結果と言えるかもしれません。
 ピカソやマン・レイが気に入ったというムージャンは、アーティストや俳優にも人気だったそうで、今はおしゃれなギャラリーやアトリエが点々と並んでいます。と言っても、エズやサン・ポールのように観光的ではありません。プロヴァンス料理で知られるロジェ・ヴェルジェの料理学校があるせいか、ここはグルメの町とも言われ、ちょっと気取ったお値段のレストランが何軒か連なっています。
 週末にはアート系のマルシェも開かれるムージャン。カンヌからグラース行きのバスで15分くらいなので、時間があったら是非寄ってみて下さい。復活祭からもうひっきりなしにやって来る観光客がぞろぞろのニースやカンヌの喧騒とは別世界の、穏やかでのんびりした古いたたずまいと絵のギャラリー、お財布に余裕があればおいしい料理と、心地よく過ごせる村ではないかと思います。
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by cheznono | 2007-05-10 01:54 | コート・ダジュール散歩

ニースの秘境

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 復活祭のヴァカンス後半になるにつけ、気温がぐんぐん上がって、なぜか北のパリやアルザスは南仏よりももっと暑くなっているとか。記録的な猛暑だった2003年も4月からこのように暑かったので、今年の夏はまた酷暑のぶり返しではと思いやられます。
 家主の庭にたわわに実っている枇杷の実を去年は6月に楽しんだのに、今年はもう食べ頃。季節が早く回っている証拠ですね。パリよりは涼しいコート・ダジュールですが、街には早くもタンクトップの女性が目立つので、GWにヨーロッパ旅行を企画している方は、Tシャツや水着を用意して来て下さいね。
 さて、夏のようなまぶしい日差しの中でも、ニースの旧市街にある城跡の丘の滝ではいつも涼風が吹いていますが、ニースのはずれにはもっと大きな滝があることを最近知りました。丘にぽつんと立つ18世紀のサボワ風山荘とその下に落ちている滝。ニースっ子にもあまり知られていないというこの滝を見た時は、おおっという感じでした。
 山荘の足元には洞窟があって、滝を見下ろしながら通り抜けることができます。この滝の水がはるか下の街を抜けて、ニース城址の滝に繋がっているらしく、自然の力の不思議さを感じさせられます。シミエ地区の北、鴨の集まるこの滝の下のゲローの教会も、南仏らしからぬたたずまいで一見の価値があります。冬は水の量が減るそうですが、できればミモザの咲く季節に見るのがベストではないでしょうか。 
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by cheznono | 2007-04-18 20:51 | コート・ダジュール散歩

モナコの日本展

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 日曜から3日間、春のシネマ祭でフランス全国どの映画も1本3.50ユーロだったため、映画三昧の週明けでした。フランソワ・オゾンの最新作「エンジェル」を初め、折りしも興味深い作品がめじろ押しのため、時間をやりくりしても観たい映画を全部は見切れなかったので、次回は週末の午前中の割引きを狙うつもりです。
 さて、スミレ祭りのあった週末、モナコでは日本展が企画され、日本びいきの友達に誘われて満員のバスに揺られながらモナコに出かけました。モナコはよく通過するけれど、観光したのはおととしのクリスマス以来。空も海も青く澄み切った気持ちの良い日だったので、少し港をぶらついてから、まずはレーニエ3世国際会議場で開かれたモナコ‐日本展に。お目当ての絵画展は日本の画家部門とフランス・モナコの画家部門に分かれて展示され、思ったよりも展示数は多く、各絵を紹介した立派なカタログまでくれました。しかし、観客は殆どいなくて、会場はがらーんとしています。それもその筈、私たち二人とも鑑賞し始めたとたんに展示されている絵の質にがっかり。どれも売り物になっているようでしたが、アマチュアの発表会?と思うほど稚拙な作品や手法が古い絵が大半で、失望した友人は「日本の絵画のレベルはもっとずっと高いはずなのに、どうしてこういう絵を並べたのですか?誰がこの絵を選んだのかしら?」と受付のお姉さんに矢継ぎ早に質問していました。
 日本サイドは絵画以外に書も展示していて、こちらの方は一定のレベルがある作品のようでした。でも、私には書は全くわからないから、見る人が見たらどうなのでしょう?何せ崩した達筆の掛け軸など「なんて書いてあるの?」と聞かれても、一字も読めません。「えっ!?本当に読めないの?」とぎょっとした友達、「これは漢詩だし、崩して書いてるから全然わからないのよ。」と、しのごの言い訳する私を見つめる目が痛かったです。そういえば、いつか「燕」って書いてって頼んだ時も、だいぶ迷ってからツバメって書いてたよね、もしかして、漢字の読み書きはできないとか?と彼女は言いたそうでした。ああ恥ずかしい。 
 それでも時間をかけて絵を鑑賞した後、気を取り直して、モナコのシンボルともいえるベルエポック式のカジノへ上って行きました。パリのオペラ・ガルニエと同じガルニエによる設計のカジノとオペラ座はやはりニースのカジノとは比べ物にならないくらいエレガントな内装です。カジノ場内へは入場券を買わないと入れないので、私たちが見て回ったのは入り口奥の部屋だけですが、一見の価値は充分ありました。
 
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by cheznono | 2007-03-22 00:40 | コート・ダジュール散歩