カテゴリ:不思議の国フランス( 92 )

不思議なフランス人

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 東京のスーパーで一つ1ユーロ以上もするブロッコリーを買うのは一ヶ月に一度くらいの私ですが、フランスの友人の間では、なぜかブロッコリー好きで通っています。
 レパートリーの少ない私が、手軽に調理できる緑野菜というと、なんてったって栄養たっぷりのブロッコリーが一番だし、フランスでは初夏しか市場に並ばないアスパラガスに比べて、ブロッコリーは比較的いつも手に入るのが便利です。
 フランスのスーパーの野菜は、量り売りが中心ですが、一つ売りの野菜も混じっていて、ブロッコリーはその辺がお店によって微妙な野菜の一つ。ニースのスーパーのレジで、うっかり1つ売りと思い込んでブロッコリーを計らないままカゴから出したら、レジのマダムが変な顔をしてブロッコリーを持ち上げ、「これって何?」って聞くではないですか。何って、「ブロッコリーですけど、もしかして量り売りでした?」ってアセった私に、レジのパネルとブロッコリーを見比べていたマダムは、「そうね、ブロッコリーなら量り売りね。」
 レジの後ろに並ぶお客さんの冷たい視線に目を伏せながら、大急ぎでブロッコリーを計りに野菜売り場に駆け戻った私ですが、スーパーの店員さんがブロッコリーも知らないでレジを担当してるなんて!?
 エクサン・プロヴァンスに出かけた時、旧市街のはずれの大きな生地店でプロヴァンス生地を探しても見つかりません。感じの良い店員さんに、「ここはプロヴァンス生地を扱ってないんですか?」と聞くと、マドモワゼルはちょっと考えてから、「これじゃないの?」と似ても似つかない厚い生地を指しました。
 一瞬、私と顔を見合わせた同行の友達が、「プロヴァンス生地ですよ、セミとかひまわりとかラベンダーとかの柄が入っている布地があるでしょう?」と助け舟を出したところ、首をかしげたマドモアゼル店員さん、「実はプロヴァンス生地は?って聞かれたのはあなたで二人目なんだけど、見たことなくて。。ちょっと先輩に聞いて来ます。」と言うと、奥に消えて行きました。
 エクスは小さい町とは言え、プロヴァンスの主都。どこを歩いても観光用にいくらでもプロヴァンス生地の商品が目に付くのに、生地屋の店員がプロヴァンス生地をご存知ない。大部分の人は、フランスのエリート精鋭主義からはずれているにしても、いったい一般常識はどうなっているのでしょうか? 
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by cheznono | 2008-01-23 01:42 | 不思議の国フランス

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 購買力が落ちているのにインフレが始まっているのが心配されるフランスですが、一般家庭がクリスマスのプレゼントのために使う予算は、平均で312ユーロ(5万円強)と試算されています。 
 でも、せっかく家族や友人から貰ったクリスマスプレゼントでも開けてみると、サイズが合わない、気に入らない、電源を入れても動かない、などがっかりすることもしばしば。それが親しい家族からのプレゼントならば、正直に事情を話して、贈り主から領収書を預かって、買ったお店で交換してもらうことができるので、クリスマス明けのデパートのサービス窓口は、交換希望のお客であふれているそうです。
 しかし、貰ったプレゼントにがっかりしたから交換したいと言える関係は、誰しもそうそう多くないし、かと言ってこのまま使わないのももったいないからと、そこで活躍するのがネットオークション。つい数年前まで、せっかくクリスマスにもらったプレゼントをネットで売ってしまうのは、モラル的に抵抗が強かったというフランス人ですが、最近はもうイブの夜中から、ネットのオークションサイトには次々に歓迎されなかったプレゼントが並び始めます。
 2007年のクリスマス以降、フランスの大手オークションサイトに売りに出されたプレゼントは、去年よりいっきに50%も増えたとか。品物はまずDVD、CD、そして、洋服、本、 インテリア小物などで、贈り主は、お姑さんなど義父、義母がトップ。これはまあ、趣味の全然違うセーターなどを贈られて、途方に暮れるたりすることがありがちな気もします。でも、実の両親からの贈り物もほぼ同じ割合で出品されるらしいから、やっぱり親といえども、子供の好みをつかむのは意外に難しいのかも知れませんね。
 それにしても、あんなに皆んな時間とお金をかけて、贈る相手顔を思い浮かべながらプレゼントを選んで、たくさん買い込むのに、面白くてやがて悲しきクリスマスプレゼントの行く末。サンタが届けてくれる筈のプレゼント伝説はおろか、年に一度の大イベントも消費社会の虚しさに色づけされているような寒々とした気持ちになってしまう年明けです。
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by cheznono | 2008-01-07 18:13 | 不思議の国フランス

ニースの魚は新鮮?

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 帰国前に魚をご馳走してあげるね、と友達がニース市内のさる大手スーパーの魚売り場に行き、氷の台の上に並んでいる魚を吟味して、スズキを買おうとしたら、魚売り場のムッシュウが言ったそうです。「今日は魚買わない方がいいよ。あんまり新鮮じゃないからね。」えっ!?
だって、氷の上にこんなにたくさん魚が並んでいるじゃない?「まあ、入って来たから並べてるけどさ。」はあ、そういうものですか?「じゃあ、明日来れば良いかしら?」と聞いた友達に、「さあね、明日もわからないねえ」だって。
 友達は、とっても正直な魚屋さんで良かったって笑ってましたが、いいんでしょうか、かつては漁村だった地中海沿いのスーパーがこんなことで。しかも冬なのに。何も刺身で食べようというわけじゃないけれど、お陰でいかにも新鮮そうに並んでいる魚も用心しなくちゃいけないって肝に銘じました。でも、そのムッシュウは魚を買いに来たお客さん皆んなに「今日は買わない方が、、」って言ってるのかしら?
 結局、友達には鴨のマグレをご馳走してもらいました。ミディアム・レアに焼いたかなり赤いままの鴨肉だったので、内心ちょっとひやひやでしたが、幸いお腹もこわさず、元気で帰国することができました。
 写真は、ニースのクリスマス市会場。今年は雪をあしらったモミの木が多くて、コート・ダジュールの人々のホワイト・クリスマスへの憧れが感じられます。
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by cheznono | 2007-12-25 22:04 | 不思議の国フランス

パリの花屋さん

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 11月1日のお彼岸(万聖節)ヴァカンスが終わっても、コートダジュールは連日太陽さんさんで、枯葉がハラハラ散ってもパリのように落ち葉が似合いませんね。紅葉も行きつ戻りつといった様子です。
 今朝はバスを3回乗り換えて、はるばるニースの端で開かれるマルシェに出かけてみました。途中で、マルシェの買出し用にショッピングカートや大きな旅行カバンを持ってバスに乗り込む人たちと一緒になったので、さぞかし大きなマルシェかと思ったら、意外にこじんまりしていて、しかも衣類が中心。食料品の買出しを期待していた私たちは当てがはずれ、仕方ないので唯一出ていた食べ物スタンドで、丸焼きチキンとピクルスを買って帰りました。
 さて、パリの空港送迎サービス待ちぼうけをご心配頂いて、ありがとうございます。彼が迎えに来てくれるはずだからと、シャルル・ドゴール空港に着いたまま夜遅くまで、《彼》のお迎えを待って、空港で一人ポツンとしていた日本女性が、そのまま日本に送り返されたという話もあることだし、人気のない空港の隅っこで延々と待たされているのは心細かったです。
 こんなことでは、帰りにホテルから空港に向かう場合、真面目にホテルへのお迎えバンを待っていると、飛行機に乗り遅れる人が続出するのではないかしら?
 ちなみに、春にロンドンで利用したお迎えサービスは、ヒースロー空港ですぐにアテンダントの女性が来て予約を確認し、他のターミナルの到着客との時間調整の説明も確かで、約10分でドライバーに引き継がれました。出発日のホテルへのお迎えも時間厳守。10人くらい乗り合わせたのに、朝の通勤渋滞もなんのそので、裏道を飛ばしてスムーズに空港に運んでくれたから、やっぱりアングロサクソンは責任感が強いと言えるかも。おまけにパリより割安でした。
 パリの送迎サービスで現地払いという会社もありますが、その場合、お迎えする方もされる方もキャンセルし易い分、さらに当てにならない可能性が高い気もしますが、実際はどうなのでしょうか?
*写真はサンジェルマンの花屋さん
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by cheznono | 2007-11-08 04:05 | 不思議の国フランス

パリ待ちぼうけの顛末

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 さて、応答するなり私に泣きつかれたムッシュウは、こういう苦情に慣れているようで、「まあまあ、まずお名前は?今日は交通渋滞がひどいんですよねえ。」となだめ始めました。が、この言葉で私の怒りは頂点に達し、「渋滞!?さっきのマダムはもうバンが第3ターミナルまで来てる言ったのよ。私がいるのは第2ターミナルのB出口。どこで渋滞するのよ?」そこでムッシュウ、甘い声で「ああ、あなたのバンはもうC出口まで到着してますよ。だからね、あと2分。」「本当?本当に来るの?」相手はますます優しげに「大丈夫、大丈夫、あと2分だからね。」
 何だか不実な恋人の言い訳を薄々ウソと気づいているのに、わらをもすがる思いで信じようとしているお人良しみたいな気分でしたが、それでも待つしかありません。
 果たして「2分待って」は、案の定さらに20分でした。もうダメだ、もう限界だわと思ってふと見ると、50m先の小さいバンから降りた好青年が私に手招きしています。ついに待ちに待ったお迎えの到着でした。ああ良かったサギではなかった。荷物をよろよろ引きずって、バンに駆け寄った私ですが、ほっとしたと同時にまた怒りがこみ上げて、「いったい何時間待たせるつもりよ。来るのが遅過ぎるわ!」と言い放ちました。イケメン風ドライバーは目を丸くして全く答えず、私がさんざん電話をした本部に「彼女を拾いました。」と報告だけして、行き先の確認もせずに車を発進。ともあれ私は、安心感と疲労でぐにゃっと後部座席に身を沈めました。
 相客はアメリカ人女性一人だけ。送迎客が多くて、各ターミナルで時間がかかったならともかく、いったい今まで何をしてたのよ?もうチップもなしだからね。そんな私の思いをよそにドライバーは高速を飛ばして夜のパリ市内に入り、街路灯に浮かび上がるシテ島を抜け、相乗りのアメリカ人をカルチェ・ラタンで降ろした後、やっと市内はずれの私の宿に到着しました。
 それまで全く無言だったドライバーが、私の荷物を全部降ろしてくれながら、「これで運転する方も結構大変なんですよ。」と切なそうな目でひと言。顔を見合わせてお互い苦笑いです。怒りにかまけてチップを用意しなかったことをちょっと後悔しましたが、彼は爽やかにメルシーと言って去って行きました。
 大荷物を押してふらふらと向かったレセプションでは、顔見知りのムッシュウが宿泊客と一杯交わしながら、もうへとへとで崩れそうな私を迎えて、2年ぶりの再会を喜んでくれたので、苦労したけどやっぱりパリに寄って良かったです。教訓:慣れていると侮らずに、せめて現金と地図を持って渡仏しよう!まあ常識ですよね。
*写真はモンパルナス駅前で、政府の年金改革に抗議する国鉄職員たち
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by cheznono | 2007-11-03 19:48 | 不思議の国フランス

パリ空港待ちぼうけ

b0041912_20564629.jpg ドゴール空港に着いて、10分余りで来る筈の送迎バンを待ち始めてから既に1時間。隣のターミナルまで来ている筈の送迎バンは、いまだ陰も形もなく、地図なし文無しの私は、どっぷり日の暮れた空港出口で大荷物を前にため息ばかり。こんなことなら、サクッとニースに入れば良かった。このまま夜中まで待ちぼうけになったらどうしよう。
 冷静に考えれば、お金はシティバンクのカードで下ろせば何とかなるし、パリ市内には空港バスか地下鉄を使って入ればよいのですが、私のいる第2ターミナルの端からメトロの駅は遠く、背中のリュックはズシリと重いし、疲れ切った身体に鞭打って大きなトランクと荷物と共に人気もまばらな空港内を移動する気力が残っていません。
 送迎サービスのお値段は約4500円。既にクレジットカードで支払い済み。バンに乗らなかったら、料金を返金して貰えるでしょうか?
 しびれを切らして、また電話に向かいました。「これでもう3回目の電話ですけど」と話し出すと、例のマダムが「あっ、切らずにお待ちください。」と言うや否や保留にされてしまいました。初めはきっとバンの位置を調べているのだろうと待っていた私ですが、延々保留音を聞かされているうちに、マダムがうるさい客を追っ払うために保留にしたことに気づき、これってもしかして空港出向かえを騙ったサギビジネス?という疑いまで頭をよぎって、不安以上に怒りがこみ上げて来ます。
 睡眠不足と疲れで完全に余裕を失いつつも思い切って4回目の電話をしてみると、今度は若い声のムッシュウが応対。保留にされてなるものかと意気込んだ私はいきなり「どうして一時間以上も私を空港にほおっておくのよ!?」と叫びました。
 実は今回の滞在に際して、フランス流のいい加減さにカリカリしたり、簡単に腹を立てないように気をつけようと決心して来たのに、パリ到着直後にもろくもその目標は崩れてしまったわけで、あーあ、やっぱり変わらぬおフランス流、もううんざり。つづく
*写真は「アメリ」にも登場したカナル・サンマルタン
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by cheznono | 2007-10-30 20:59 | 不思議の国フランス

パリ空港送迎サービス

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 東京からチューリッヒ乗換えでパリに到着した夕方は、空港送迎サービスを予約していました。一台のバンが同じような時間に到着した乗客を拾って、パリ市内のホテルや自宅に送り届けるサービスで、荷物が多いし、パリのはずれの安宿に泊まる私は、以前にも利用しています。
 長いフライト中、隣席の赤ちゃんがずっと泣き止まなかったせいか全然眠れなかったので、パリに着いた時はフラフラしていました。でも大丈夫、私にはお迎えのバンが来るはず。着いたら電話をするようにと言われた番号にかけると、なまりの強いムッシュウが、「ドライバーが10分くらいで迎えに行くから、ターミナルと出口を間違えないように、待っていてください。」とのこと。言われたとおり、ドゴール空港第2ターミナルの端で、おとなしくバンが来るのを待っていました。
 ところが、30分待ってもバンはやって来ません。まだ夏時間だから陽射しが長いなあと思っていた空もだんだん暮れなずんで来ました。40分近く過ぎて、かなり不安になった私は、もう一度オフィスに電話をかけてみました。
 今度はマダムが出て「ええと、バンは今となりの第3ターミナルでお客さんを降ろした所です。だから、あと最大10分くらいで迎えに行けるでしょう。」と言われました。まだ10分も待つの?と不満を漏らした私ですが、「ドライバーにわかりやすいように出口の外で待っていて下さい。」とマダムが言うため、風の冷たい出口でまたおとなしくバンを待ちました。もう隣のターミナルに来てるなら、まあ間もなくやって来るだろうと思いつつ、いつの間にか20分以上過ぎました。それにしても、遅い。本当にお迎えは来るのでしょうか?
 ドゴール空港とは言え、ターミナルの端は人影もまばらで、空は暗いし寒いし、睡眠不足と疲れで意識もボーっとして来ました。しかも私は現金を殆ど持って来ていません。フランスのキャッシュカードが9月末で有効期限切れで、新カードはニースに送ってもらうように頼んであり、明日パリの支店で小切手を現金化すれば良いからと思って、所持金50ユーロ位で渡仏した次第で、今さら、タクシーで市内に入ることになってもお金がないし、かなり高いに違いありません。手元にはパリのガイドブックもおろか、パリの地図さえ持っていませんでした。つづく
*写真はリュクサンブール宮殿
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by cheznono | 2007-10-27 23:09 | 不思議の国フランス

パリの蚤の市

b0041912_2052344.jpg 小春日和で温かく、コートダジュールらしい秋と思っていたら、週末から急に気温が落ちて、海の色も冬の色に変わって来ました。先週後半は、サルコジ大統領によるSNCF(フランス国鉄)の年金改革に抵抗した大規模ストで、全国的に交通が麻痺したため、旅行中に足止めをくった人も多かった模様です。
 その全国ストにぶつけて、やっとエリゼ宮が大統領の離婚を正式に発表し、これまでマスコミを全面的に避けて来たセシリア夫人は、別れを切り出した余裕からか、公表翌日からせっせと雑誌に登場して、20年に渡る二人の関係について語り始めたのは面白いものですね。
 さて、パリではトラムに乗ってポルト・ド・ヴァンヴの蚤の市を覗いて来ました。高級志向のクリニャンクールやガラクタ志向のモントレイユには結構がっかりした経験がありますが、「パリの出会いの場所!パリ市内における只一つのアンティークの蚤の市」というパリ市によるヴァンヴの紹介パンフに惹かれて、出かけた次第です。
 パンフには毎週末、400もの専門家と一般の出品者がスタンドを出すとありますが、実際にはこじんまりしていて、南仏の田舎のアンティーク市と規模は変わりません。アンティークといえるものから、家の不用品を持ち寄ったフリマのようなものまで、スタンドは脈絡なく混じっていますが、それだけに庶民的で楽しく歩けます。観光客よりも遥かにフランス人のお客が多かったのは、パリにしては意外。中には日本人の出店者の姿もありました。
 これなら毎週月曜日のニースのアンティーク市の方が、古いもの、掘り出し物がありそうですが、キッチン用品やアンティーク布地などは、ヴァンヴの方がアンティーブの市よりも手ごろな品が安く出ていました。みんな楽しげに値段の交渉をしていましたが、やっぱり日本人相手だと特に女性の店主は渋くて、殆ど値引きはしてくれません。でも、頻繁に顔を出していれば、うまい買い物ができそうな蚤の市には違いないでしょう。クリニャンクールなどに比べて、あまり観光化されていず、古き良きパリの雰囲気が感じられたのが、一番の収穫でした。
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by cheznono | 2007-10-22 20:50 | 不思議の国フランス

されど日本食?

b0041912_22542078.jpg 去年、フランスから東京に来た友人たちを回転寿司に案内したら、初めの二人には大受けしたけれど、次の二人はお寿司の種類も豊富な人気店に連れて行った割にイマイチの反応だったから、日本食の推進?も案外簡単ではないですね。
 その後、回転寿司店を気に入ってくれた方の友人とフランスで再会したら、相手が得意そうに言いました。「僕、あれから寿司にはまって、自分でも寿司作りに挑戦したんだよ。」それはすごい。フランスにいる日本人女性はよくパーティで、すし太郎とかでちらしを作ったり、海苔巻きを振舞ったりしていますが、私は未だに自分で寿司を作ってご馳走したことがありません。
 くだんの友達は、アジア系食材店で寿司には不可欠と言われたという柔らかくて長いもの(かんぴょうのこと?)を入れたり、マルシェの魚を使ったりして、母上に海苔巻きを披露したと言うのです。「それでね、ロブスターを買って来て、中身をくり貫き、殻の中に巻き寿司をきれいに並べたんだよ。」へえ、さすが西洋人、ロブスターの殻の中に寿司を盛り付けるなんて、演出がおしゃれ。自作の巻き寿司で盛り付けにもこだわるなんて、日本人として嬉しいと、私はニコニコ聞いていました。
 彼が続けます。「お米はね、玄米を使ったんだ。」はあ?ヨーロッパの玄米は、日本の丸い発芽玄米とは全然違って、長細いタイ米を薄茶にしたようなお米です。確かに玄米は体に良いけど、お寿司には全然向かないよ、と私が言うと、「でも、ママンには受けたよ。」まあ、彼のママンは健康オタクだから、あえて玄米を使ったのかも知れません。
 でも、フランスの玄米てぼそぼそしてるから、酢飯しにするのが難しくない?と聞く私に、なんと友人は、「あ、お酢は使ってないんだ。」エエッ!?サビ抜きならわかるけど、お酢を入れない寿司なんて考えられない。だいたい寿司のスは「酢」から来たんだし、酢飯しじゃなければ寿司とは言えないよ、と驚いて猛然と抗議したものの、彼は全く取り合わず、「だって、ママンはお酢が苦手だから酢は使わなかった。」それでも、すごくおいしいって喜ばれたのだとか。
 因みにわさびは私も愛用しているS&Bの粉わさびを練って使ったそうです。タイ米風玄米でお酢抜きの巻き寿司を、これが日本のお寿司だよって紹介されるのは、イタイものがあるけれど、来日した時に味わった回転寿司を、自宅で再現してみようと実践してくれた心意気は買わないといけないかも知れませんね。
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by cheznono | 2007-09-14 23:11 | 不思議の国フランス

日本食ブーム

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 ご他聞に漏れず健康ブームの続くフランスでは、毎年竹の子のように日本料理レストランや寿司バーもどきが開店しています。今年からヤキトリが外来語としてフランス語入りするし、日本食は健康に良い、太らない、長寿の秘訣という噂が広まって、和食大好きなフランス人が増えたからでしょうね。
 一昔前まで、日本料理というとまず鉄板焼きだったらしいのに、今はお寿司が大人気。なぜかフランス人(他の国の人も)にとって寿司=巻きで、握りはニギリ、「寿司と握りとね」って聞く度に、なんだか変な感じがしますが、巻きも握りもとちらしも押し寿司も、どれも全部ひっくるめてお寿司だよって、いちいち説明するのも面倒なので、ほおっています。
 食にうるさいと言われるフランス人ですが、こと和食に関してはかなり味覚が怪しく、ちょうちんや暖簾を下げたり、割り箸を使ったりというちょっと日本ぽい演出に弱いため、肝心の味には大甘。そのため、日本人から見るとかなりテキトーな日本料理を出す店が多くて、見かねたジェトロ(日本貿易振興協会)のパリセンターが、フランス国内で正統な和食レストランを識別するための《真の日本食》認定制度が始まりました。
  パリの日本料理店の8割以上が中国系やベトナム系の経営者と報道されていますが、寿司を食べに行ったら缶詰のサーディンがご飯にのって来たり、寿司のご飯に香り付きタイ米を使っていたり、友達が頼んだラーメンにはレモンの輪切りが浮いていたりと、確かに我々がこれを日本食と思われてはちょっと困るというような代物が出てくることも少なくありません。
 和食の調理方法を知らないシェフでも、テリヤキソース和えなんていう怪しげなメニューを取り揃えて、味噌汁を添えれば日本食レストランとして割高な料金を設定できるし、アジア系のスタッフだと外見も日本人と変わらないため、、「こんにちわ」、「さようなら」と片言の挨拶をするだけで、「この店は日本人経営です」と言い切ったりされるのは、いかがなものかとは思います。
 とはいえ、日本のフランス料理はどうかというと、今でこそシェフが日本人とは思えないほど本国以上に正統派のフレンチ・レストランも増えているようですが、昔はやっぱりかなりテキトーな皿をフランス料理と言って出していたのではないでしょうか?アジア料理にしても、フランスでベトナム人経営のベトナム・レストランと新宿辺りで食べるベトナム料理とはメニューや味が全然違う印象です。そう考えると、所変われば品変わるで、結構おあいこなのかも知れません。
 写真はニース名物のニース風サラダ。レタスにトマト、ピーマン、ゆで卵、ツナ缶、黒オリーブにあればアンチョビとアンティチョークを加えて、オリーブオイルとお酢であえるだけ。こんなシンプルなサラダでも、パリの安レストランとかでは、エッ?って思うようなしけた野菜が出て来たりするから、要注意です。
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by cheznono | 2007-09-10 18:32 | 不思議の国フランス