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ガラス工芸の鷲ノ巣村

b0041912_13141779.jpgニースからアンティーブに向かう途中の山寄りにあるビオットは、オリーブ林とミモザに囲まれたとてもかわいい鷲ノ巣村。ヴァロリスと同じように伝統工芸を今に伝えています。ここも中世から陶器作りの村だったのですが、戦後ガラス工房ができて、今ではガラス工芸の村として知られています。
 村の入口にガラス工場があり、大きなアトリエやギャラリーも並んでいて、ビオット独特の細かい気泡の入ったガラス製品がいっぱい並んでいます。ガラス工場に入ると、数人の職人さんたちが真っ赤な火の玉のようなガラスを素晴らしい連携プレイで形にしてゆく様子が見学でき、普段てんでんばらばらでかなり効率の悪い仕事ぶりを見せてくれるフランス人が、ここでは一致団結して呼吸を合わせた仕事をしているのには関心するばかり。職人たちの呼吸が合わなかったり、ちょっとでも手元が狂えば、熱い火の玉を思うようにガラス製品には結実できないから、すごい集中力が要求される感じです。協調に欠けるフランス人もやればできるじゃないと、思わず拍手したくなるような職人の連帯芸を見た後は、切り立った山の上にちょこっと乗っているような旧市街に上りました。
 小じんまりとしたビオットの鷲ノ巣村は、家並みや路地に中世の面影が感じられ、ここもプロヴァンスのリュベロンの村々のように、英国人やドイツ人たちがヴァカンスで滞在していて、何もしないでゆったりとカフェでだべったり、読書をしては日がな一日のんびりと過ごしてるような風景が見られました。
 ビオットを愛したキュービズムの大家、フェルナン・レジェの美術館が村の手前にあり、見応えのあるコレクションが集めらているらしいのですが、私が訪ねた時は工事中のため門前払いでした(涙)。
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by cheznono | 2006-01-31 13:19 | コート・ダジュール散歩

プライドと偏見

b0041912_21265228.jpg 時は200年前、南イングランドの田舎町でベネット家の5人姉妹の穏やかな長女ジェーンと才気煥発な次女エリザベスが、紆余曲折を経て理想的な結婚相手と結ばれる過程を描いた「プライドと偏見」。期待通りの見応えある出来栄えで、ジェーン・オースティンの時代の中産階級の暮らしの中にしばし自分も身を置いているような気分でした。
 女ばかりの姉妹をなんとか玉の輿に乗せたいと、なりふり構わずやっきになる母親(「秘密と嘘」のブレンダ・ブレッシンが好演しています)に後押しされ、マナーハウスの舞踏会に招かれた姉妹達。長女ジェーンはすぐに金持ちの好青年ビングリーと恋に落ちますが、つつましさゆえに自分の気持をはっきりと表現することができません。反対に自己主張の強いエリザベスは、ビングリーの友人ダーシーが気になりますが、上流社会の中で育ったダーシーは、気位が高く気難しくてどこか高慢な雰囲気を漂わせているため、エリザベスは彼に反感を持つようになります。そして、ダーシーの幼なじみの将校ウィッカムに惹かれて行くのですが。。
 本音と建前が違うスノッブな上流階級の中にいるダーシーは、田舎育ちだけれども物怖じせずに自分の意見をはっきり言うエリザベスの姿に魅了されているのに、身分の差や、ベネット家の母親の品のない振る舞いなどを理由に彼女に近づくことを躊躇ってしまいます。そうした態度が余計にエリザベスのダーシーへの誤解を深くしてしまうのですが、背景は違ってもこの辺りの男女の心のすれ違いは現代にも通じるものがあるようです。
 ガチガチの階級社会の中で、知的でエスプリの利いたエリザベスが生き生きと新しい女性として描かれ、「ラブ・アクチュアリー」のキーラ・ナイトレイが初々しく熱演しています。彼女をまぶしく思うダーシーの心の葛藤が殆ど描写されていないのが残念ですが、表情と視線だけで切なさを垣間見せるマシュー・マクファディンが素敵でした。舞台俳優だったそうですね。オーランド・ブルーム似のウイッカム青年も役柄はともかく、魅力的な俳優さんで、これからの活躍が楽しみです。
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by cheznono | 2006-01-28 23:09 | 映画

ピカソの陶芸の町

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 私が青くて堅いオリーブの実を買ったヴァロリス・ゴルフ・ジュアンは、アンティーブとカンヌの間にある小さな町で、2000年もの伝統がある陶芸の町としてパブロ・ピカソやジャン・マレを惹き付けたことで知られています。
 第2次大戦後、愛人のフランソワ・ジローと共にアンティーブのグリマルディ城からヴァロリスにやって来たピカソは、ヴァロリス焼きに魅せられ、陶芸への興味が湧いて、写真のヴァロリス城にアトリエを構えます。アンティーブには半年しか滞在しなかったのに、この町では60歳半ばからの7年間を過ごし、陶芸作品はもちろん、数々の絵や彫刻を制作しました。ヴァロリス城は中世にレランス諸島の修道士によって修道院として建てられたもので、今はピカソ美術館と陶芸美術館、アルベルト・マニェリ美術館と各階が3つの美術館として使われ、隣のロマネスク様式の礼拝堂にはピカソの「戦争」と「平和」が壁いっぱいに描かれています。
 ヴァロリス焼きは素朴な感じの焼き物で、温かみのある色使いと艶のある釉薬に特長があります。今はたくさんの陶芸のお土産ものやさんが軒を並べる一見なんてことない町ですが、19世紀にはジョルジュ・サンドなどの文化人が次々にヴァロリスに立ち寄り、戦後は陶芸を始めたピカソに影響を受けて、この町に引っ越して来た陶芸家やアーティストも多いとか。
 ヴァロリスのもう一つの特産は蒸留水を採るオレンジの花やダイダイの花。特にダイダイの栽培は南仏でもここだけだそうです。オレンジの木やオリーブに囲まれ、目の前は地中海というこの町を離れた後も、ピカソはヴァロリスで最後の夫人ジャクリーンと極秘で結婚式を挙げています。当時、ピカソは80歳。その後、20世紀の後半にはコクトーに愛された俳優で画家、彫刻家でもあったジャン・マレもこの町で晩年を過ごし、ここの古い墓地に眠っています。
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by cheznono | 2006-01-26 15:21 | コート・ダジュール散歩

フランスの家庭内暴力

b0041912_0533322.jpg 「歓びを歌にのせて」では、美声の持ち主のガブリエラが家では異常に嫉妬深い粗暴な夫の暴力に苦しんでいて、そのために素晴らしい歌唱力がありながら、どこか自信のない陰のある女性として描かれていました。確かに一見幸せそうに見える家庭でも、窓の中ではどんなことが起きているかわかりません。
 リヨンで現代史の授業を受けていた時、フランスでは女性議員が少ないのに、よりマッチョな国と言われているお隣のスペインでは意外に女性議員が多いことが不思議で、質問したことがあります。先生の答えは、「多分、スペインの方が夫に殴られる女性がフランスよりも多いから、女性議員が多く選出される傾向があるのでは?」というものでした。フランスの女性は強いから、そうそう簡単に男性に殴られたりしないんだろうとその時はまあ納得したのですが、去年の11月末に出たレポートを見てびっくり。2003年から2004年の間に夫や恋人による暴力で4日に一人の割合で女性が亡くなっていたのです。
 かたや男性はというと、妻や恋人による暴力で16日に一人の割合で死亡しています。率にすれば女性の4分の1の犠牲者だけど、2週間ちょっとの間に一人の男性が相手の女性に殺害されているのも結構すごいことで、こうなると男も女も命がけでカップル生活を送っているのかしら?と疑いたくなります。
 死に至る家庭内暴力の動機は、50%以上が口論の末で、30%近くがアルコールの影響、27%が別れ話のもつれ、22%が嫉妬、10%がうつ病、20%が薬などその他の理由。数字が合わないのは、多くの人がこのうちの2つ以上の動機で相手に暴力をふるったからだそうです。このレポ-トの担当大臣は、「もし顔中に青いあざのある女性がドレスを試着してたら、お店の人は通報して下さい」と警告した模様ですが、果たして殴られた顔で女性がブティックで試着などするでしょうか?どうも事の重要性のピントがはずれた国だと思うのです。 
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by cheznono | 2006-01-23 01:30 | 不思議の国フランス

歓びを歌にのせて

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 文化村のスウェーデン映画が大ヒット中と聞いたので観に行ったら、期待通りの佳作で大満足でした。世界的に有名な指揮者ダニエルはコンサートの途中で倒れ、華やかな舞台を下りて療養のため一人で北の村にやって来ます。幼い頃、いじめにあって引っ越してしまったけど、数十年ぶりにその村で暮らすことを選んだダニエル。知り合いのいない村で孤独に過ごすつもりが、村人達は高名な指揮者の彼をほおっておきません。
 村人で構成している教会のコーラスの監督指導を引受けたダニエルは、独特の魅力で人々に音楽の素晴らしさを伝えて行きます。とりわけ女性陣の間では人気者となったダニエル。牧師や男性陣の嫉妬を買う一方で、コーラスのメンバーはそれぞれの家庭や生活に問題を抱えているのがわかって来ます。メンバーたちの私生活の問題にダニエルも巻き込まれそうになりながら、皆んなとの音楽を通じての交流を楽しみ、中でも明るく優しいレナの存在が彼の中で大きくなって行き、同時にコーラスの実力も認められて行くのですが。。b0041912_1472575.jpgまず、主人公のダニエルと若いメンバーのレナのキャラクターがとても魅力的で好ましく、見終わった後も幸せな気分でした。それに、家庭内暴力に悩む2児の母ガブリエラの歌う「私の人生は私のもの。。」という歌がメロディも歌詞も素晴らしい。保守的で閉鎖的な村が、ダニエルの出現で揺さぶられ、それぞれが内に秘めていた問題も解決する勇気が湧いて来るという過程がユーモラスに描かれている所も楽しかったです。
 それにしても、教会の牧師を中心としたストイックな価値観には驚きでした。村人だけでなくダニエルの生き方や考え方もとてもストイックで、これがあのヒッピーの国の今の姿?とびっくりしたし、フランスが失いつつある価値観が妙に懐かしいような、不思議な感覚にもなった作品です。
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by cheznono | 2006-01-21 01:45 | 映画

オリーブを作るには

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 プロヴァンスのマルシェではいろいろな味のオリーブのピクルスを売っていて、味見をしながら買うのが楽しみですが、塩辛いのが玉に瑕。漬物と同じだから、塩で漬けて防腐剤代わりにもするのである程度の塩辛さは当然ですが、時々口が曲がりそうに辛いことがあります。それで、オリーブの実がたわわに実っているのを見るにつけ、自分で漬けることはできないかなと思ってました。
 去年の11月、ヴァロリスの八百屋さんでに2kgで300円程度の生オリーブを見つけた私が、店の人に聞いたオリーブの漬け方とは、まず、オリーブの固い実をたたいてつぶして、水に漬けるのだそうです。10日間、その水を毎日変えてあくを抜き、その後、塩を足して好みでプロヴァンスハーブやガーリックを入れるとか。なーんだ、意外に簡単そうと思ったので、早速買って挑戦してみることにしました。
 さて、アパルトマンに戻ったものの、大量の生オリーブをどうやってつぶしたものか悩んでいると、フラットメイトがおもむろにグラスの底を使ってオリーブの実をたたき出したので、成る程と感心しながら一緒につるつるすべるオリーブをキッチンの床に飛ばしつつ、一つ一つつぶして、いっきに水につけました。すると、まだ生の実なのに水にうっすらと油が浮くではありませんか。すごい、小粒でまだ青々としていてもさすがオリーブの実。
 そうやって2週間くらい毎日水を変えて、塩を足し、プロヴァンスハーブとガーリックスライスを混ぜて自分で漬け込んだオリーブは、さて、うーむ、まずくはないけれど、やっぱり何か足りません。一説によると塩を足す前のオリーブはいったん火にかけるべきだとか。次回はこの方法で試してみようかと思いますが、どなたかおいしいオリーブの実の漬け方をご存知でしたら、是非教えて下さい。 
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by cheznono | 2006-01-18 01:34 | いつもの暮らし

ホテル・ルワンダ

b0041912_14372568.jpg 日本公開が危ぶまれていた「ホテル・ルワンダ」が、この映画を応援された方々の尽力によって昨日から上映が始まり、本当に良かったと思います。この映画は去年フランスで観た映画の中で最も衝撃的なものでした。11年前、ルワンダでこの大虐殺が行われていた頃、私は時事英語のクラスに出ていたので、ルワンダの悲惨な状況は何度もテーマとして挙げられ、BBCの報道を見ながら解説を受けていたのに、時を経てこの映画を観た時は想像を絶する地獄図と当時の自分の認識の甘さを思い知らされ、しばらくぼーっとしていました。
 1994年、ルワンダで大統領を乗せた飛行機が打ち落とされた事件をきっかけに、何かと優遇されて来た少数派のツチ族を多数派のフツ族が襲い始めます。フツ族だけれどツチ族の妻を持つ外国人向け高級ホテルの副支配人ポールは、普通に暮らしていた隣人達が惨殺されて行くのを見て、何とか妻と子供達を逃がそうとしますが、周囲で逃げ惑ツチ族の人達からも頼られ、ついに合計1200人のツチ族を自分のホテルにかくまうことになります。
 国連から送られてきた平和維持軍は、大虐殺を目の当たりにしても「仲裁はしない」と繰り返し、維持軍の大佐は国連軍の到着を待つようにポールを説得します。「こんな現実を国際社会がほおっておく筈はない」と、国連軍の仲裁が入ることを信じるポール。その日までホテルにろう城し、ホテルマンとしての経験で培った人脈や賄賂、へつらいなどあらゆるテクニックを使ってツチ族の避難民を虐殺から守ろうとしますが、国連への期待は見事に裏切られ。。
 最初は家族だけを逃すことしか頭になかったポールが、自分を頼る他のツチ族をも成行き上かくまうはめになり、だんだんそのことに命をかけるように変わってゆく姿が感動的です。ツチ族とフツ族の血で血を洗う争いをこじらせたのは、かつてのベルギーによる植民地政策のせいなのに、ポールの信じた「国際社会の良心」は砂上の楼閣に過ぎなくて、先進国にとってあまり重要でない国とみなされたルワンダが国連や西欧から見放されて行く図式が観ている者に突き刺さってくる作品です。
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by cheznono | 2006-01-15 15:35 | 映画

東方の三博士の謎

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 聖書のマタイ伝にしか登場しない東方の三博士。星を見て救世主の誕生を知り、その星の輝くベツレヘムへ赤ちゃんを祝福にやって来た占星術の博士たちがいたと記載があるだけで、人数が三人だったとははっきりしてなかったのに、いつの間にか3人は白人と黒人とアジア人で、それぞれの大陸を代表してやって来たと云われています。
 中世からルネッサンスにかけて、東方の三博士がキリスト誕生のお祝いに駆けつけた姿はイタリアやフランドル派の画家に好んでよく描かれました。三人はそれぞれ黄金と乳香、没薬(乳香も没薬もお香の一種)をお祝いに捧げています。
 三人の名前がそれぞれパルタザール(黒人)、メルキオール(白人)、ガスパール(アジア人)と伝えられていますが、アフリカ、ヨーロッパ、アジア大陸を代表して来たにしては名前が似ていますね。バルタザールは黒人だったと云われてるのに、かのレ・ボー・ド・プロヴァンスを築いたレ・ボー家の先祖とされ、家紋にも三博士をマリアとキリスト母子の元に導いたベツレヘムの星のマークを使っています。
 我らが先祖は東方の三博士の一人とうたい、中世のプロヴァンス一帯を絶大な権力を持って支配したレ・ボー家。12世紀から14世紀にかけて、レ・ボーのお城では吟遊詩人が歌を詠み、華やかで洗練されたプロヴァンスの宮廷文化が培われました。今ではミストラルの吹きすさぶお城の廃墟しか残っていないけれど、祖先は東方の三博士の一人だと主張して、勢力を広げていったという話を知って、ますますレ・ボーへの興味が膨らんで来る思いです。 
写真はボッティチェリ「東方の三博士の礼拝」
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by cheznono | 2006-01-12 17:15 | 不思議の国フランス

ガレット・デ・ロワ

 1月6日から一番近い日曜日だった昨日はガレット・デ・ロワ(王様のガレット)というケーキを食べる公現祭。カトリックでは1月6日は東方の三博士が夜空にひときわ輝く星でイエスキリストの誕生を知り、ベツレヘムにお祝いに駆けつけた日としてお祝いされます。占星術を極めた三博士は、三人の王であったという説から、このガレットには紙の王冠がついていて、中に入っているフェーヴという陶器の人形は当った人はにわか王様としてお祝いされるとか。伝統的にケーキの中に入っている陶製の人形はクリスマスに飾るクレッシュの人形のメンバーの中から選ばれたようです。b0041912_21324319.jpg パイ地またはブリオシュ地にアーモンドクリームを入れたガレットは、とうにカトリックなんて忘れたかのようなフランス人達の間でも人気で、今年も例年以上にガレットの注文があったとパン屋さんやお菓子屋さんはホクホクのようです。でも、残念ながら大晦日とお正月だけはフランスで迎えたことがない私は、未だこのガレットを食べたことがありません。
 12世紀頃から今のような形になったというガレット・デ・ロワは、毎年復活祭の卵型チョコのようによく売れるらしいので、やっぱりおいしいのでしょうね。もっとも、アーモンドクリームやマジパンの大好きな国民だから好まれるのも当然かも知れません。アーモンドクリームの代わりにリンゴを入れたアップルパイ風のガレットや、南仏で人気の果物のコンフィ(砂糖漬け)を入れたガレットも好評のようです。
 レシピを見ると市販のパイ地を買って来て、アーモンドパウダーにバターや卵を混ぜてクリームを作れば、家庭でもわりと簡単に焼けそうだから、いつか挑戦してみたいお菓子の一つです。
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by cheznono | 2006-01-09 22:01 | フランスの四季

家畜小屋の聖人たち

b0041912_23115457.jpg リュセラムの中世の石畳の路地が続く家並みをたどって行くと、古い家の軒下で皆んなが中を覗きこんでいました。私達もその家の窓を覗いてみると、家の半地下の部分が家畜小屋になっていて、薄暗い奥のロフトのような所に飼い葉桶の赤ちゃんを囲んでいるサントン人形の姿が見えます。旅の途中で産気づいたマリア様が馬小屋でイエスキリストを出産した場面を再現したクレッシュを自宅の家畜小屋に飾るとは、なんて凝った演出。
 手前には子羊が座ってたので、「あの羊、生きてるのかな?」って友達に聞いたら、私の横のムッシュウが「生きてるに決まってるよ、動いてるじゃないか。」と言うので、近眼の目を凝らして子羊のかわいらしい顔を見つめました。確かに耳が動いてる。山合いの鷲ノ巣村とはいえ市街地の家の半地下でまだ羊を飼ってるとは、と感心していると、くだんのムッシュウは後ろの子供達を呼んでいます。「オーイ、見て見ろ。」そうね、これは子供にも見せなくちゃねと思ってると、「日本人女性がいるぞ!」 えっ、私のこと?羊とクレッシュを見てごらんと子供達を呼んだんじゃなかったの!?
 確かに裏手の景勝地ペイラ・カヴァを初め、リュセラム近辺では今も羊を放牧してるので、市街地の子羊だって珍しくないのかも知れないけれど、ニースまで出れば日本人もたくさん歩いているのに、この人達はいったいどこから来たのだろう?といぶかしく思いながら、次のクレッシュを捜しに歩き出しました。
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by cheznono | 2006-01-06 00:03 | 不思議の国フランス