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幻のエニシダ祭り

b0041912_57979.jpg 予選にようやっと勝ち残ったジダン率いるフランスチーム。半分諦めていたようなスペインとの試合に勝って、火曜の夜中はまるでもう優勝したかのような盛り上がりでした。深夜のシャンゼリゼは大勢のファンで埋まり、警察と暴行沙汰にもなったそうですが、ニースの海岸通りプロムナード・デ・ザングレもクラクションと爆竹でうるさかったこと。これじゃあ眠れないじゃないと疲れた身体で何度も寝返りを打つ始末でした。
 6月最後の週末、モナコの隣の鷲の巣村ロックブリュンでエニシダ祭りがあるというので、だいぶ前から行きたい!と思っていました。ロックブリュンはコルビジェが晩年を過ごした簡素な小屋があることでも知られる、とても趣のある静かな鷲ノ巣村で、もう一度行ってみたいと思っていた村の一つです。でもアクセスがいまいちで車がないと苦労しそうです。
 エニシダ祭りとは、山の端に隠れるように立つロックブリュンの村が地中海に落ちそうになった際、エニシダの木のお陰で何とか持ちこたえ、村はまた無事に山に張り付いたという伝説に基づくもの。エニシダがどうやって海に落ちかけた重い村を救ったかは謎ですが、多分大きなエニシダの根が強く張り出して、村を引っ張り戻すことができたというような感じでしょうか?エニシダは春から初夏にかけて、プロヴァンス・コートダジュールの丘という丘を黄色く彩るお馴染みの花。観光協会に電話したら、これは子供のお祭りで、エニシダの花をつけて仮装した子供たちが村をパレードするということでした。
 でも、車を出してくれると当てにしていた友達が当日、疲れたからお祭りはパスと言うので、急遽ネットカフェに寄って少し調べたけど、フランスのサイトでは細かい情報が全然見つからない。で、こういう時の頼れる情報源:La Vraie Provenceのケンさんのサイトで、やっぱりマントン行きのバスでロックブリュンの階段下で降りても、心配したとおり村までの上りがかなりしんどいと判明。私もこのところ、結構ハードなスケジュールで疲れていたし、何しろ暑いので、この照りつける太陽の下、延々と村までの階段を上るエネルギーが沸いて来ません。それなら仕方ない、映画が激安になるシネマ祭りの方に行こうと方向転換し、涼しい映画館の中で話題のフランス映画「住所変更」と、遅ればせながら「ダ・ヴィンチ・コード」を観て来ました。結局、幻に終わったエニシダ祭り。いつか見に行ける日が来るでしょうか?
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by cheznono | 2006-06-30 05:09 | フランスの四季

フランス偽札事情2

b0041912_1524932.jpg  私の滞在しているアパルトマンの家主のマダムは先日、間借り人のコロンビア人から500ユーロ札(7万2000円位)2枚で家賃の支払いを受け、「こんなに大きな額じゃどこでも使えないわ。」と困って、当のコロンビア人を急かし、「あなたのパスポートを見せて、私の銀行で両替してもらおう。」と自分の銀行に出かけて行きました。コロンビア人によるとシティバンクから1000ユーロをおろすといつも500ユーロ札2枚で出てくるとか。
 さてその夜、「銀行での両替、うまくいきました?」ってマダムに聞いたところ、「とんでもない。銀行も偽札を怖がって両替はだめだって言うのよ。スーパーでも支払いに使えないし、郵便局へ行っても断られるし、銀行で両替してくれなきゃいったいどうやってこのお金を使えるわけ?」って銀行で怒ったら、「マダム、このお札をまずご自分の口座に入れて下さい。口座に貯金という形で入れてから、改めてカードで引き出して下さい。」と案内され、メガネもないのに貯金のための用紙に記入させられた上でやっとお札は口座に入り、その後、晴れてキャッシュディスペンサーから100ユーロ札でお金を引き出したそうです。
 7万円余りのお札を発行するフランス銀行もおかしいし、偽札を怖がって両替は受付ないけれど口座に入れるならと結局はお札を受け取った銀行もおかしいし、本当に変な国。銀行にもマクドナルドのように偽札判別機を置いているそうですが、高額な500ユーロのお札は機械をパスしても両替はしてくれないのだとか。日ごろ、私から見たら結構おかしいフランス人の典型に見えるマダムですが、この日は彼女が「全くこの国はどこかおかしい!」と息巻いていました。なので、日本の銀行が振り出す大きな額のお札を持って渡仏する方は要注意かも知れません。
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by cheznono | 2006-06-27 01:54 | 不思議の国フランス

フランス偽札事情

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突然の大雨に震えて、雨宿りしようとマクドナルドに入り、お財布にあったぼろい5ユーロ札で支払おうとしたら、「このお札は使えませんねえ。ほら、機械がはねるでしょう。」と、マネキンのようなお化粧をした女の子に言われてびっくりしました。「まさか、これが偽札だって言うんですか?!」と聞くと、「そうよ、この端にあるべき銀色の線が入ってないでしょう?お札を貰ったら気をつけて下さいね。」と言うではないですか。そんな、5ユーロ(700円)と言えども映画1本分だから私には大ショック。仕方ないので別のお札で清算しました。どこで貰った5ユーロか覚えてないけれど、遥か日本から来ている人間に偽札をつかませるなんて、ひどい。
 で、しみじみと5ユーロと本物の5ユーロをよく見比べて見ると、どうも偽札と言われた方は洗濯かなんかしてしまったせいで銀色の部分がはげてしまっただけという感じ。他は紙質もデザインも全く同じだから、別に偽札ではないような。手間ヒマかけて作った偽札にしては5ユーロはあまりにみみっちい額だし。
 いぶかしく思いながら憂鬱な気分でモノプリに行ってうろうろしましたが、どうも悔しいので、その5ユーロで試しにパンを買ってみるとすんなりOK。すごくドキドキしたけれど、無事にお釣りを貰って帰ったので、まずはよかったよかった。今後は、うっかり偽札をつかませられないよう気をつけなければと身にしみました。皆さんもご用心を!
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by cheznono | 2006-06-24 01:22 | 不思議の国フランス

ルネッサンスの村

b0041912_4291549.jpg ヴィルヌーブ・ルベはルノワール美術館のあるカーニュ・シュール・メールの隣に位置していて、ニースの喧騒を避けたい人のベッドタウンのよう、海側には大きなレジダンスやヴィラが並んでいます。でも、フランンソワ1世の訪れたお城の立つ旧市街は内陸側にあり、敵を避けるための鷲ノ巣村に似た上から下へ広がった形の村で、小さいけれど16世紀の面影がよく残っています。旧市街には料理の歴史がわかる博物館もあって、来訪者にはサングリアを一口ふるまってくれるので、ちょっと良い気分になりました。ニースからはグラース行きのバスで40分弱だから、グラースへ行くついでに立ち寄って見てはいかがでしょうか?
 ルネッサンス時代に発展した村のため、フランソワ1世の調印式のお祭りの日は、沿道に鍛冶屋やレース編みの屋台、いぶし銀の屋台などが立ち並んで当時の生活風景を彷彿とさせてくれました。フランソワ1世の一行の到着時も本当はちゃんと当時の服装に仮装した人でないと近寄れないことになっていて、見物席も用意されていたのに、私のような写真を撮りたい一心で憲兵役の目を盗んでは王様に近寄る人が後を立ちませんでした。
 今日はフランス全国、どこの街でも音楽祭の日で、街中は夕方から夜遅くまで大音響が響き渡っています。スリ天国の日とも言われているので、カードやパスポートは身につけない方が良いでしょう。今週末のニース港では漁師祭りが、ロックブリュンの村ではエニシダ祭りが開かれる予定です。コート・ダジュールも梅雨時のように蒸し暑くてしんどいけれど、次々に開かれるお祭りは楽しみです。 
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by cheznono | 2006-06-22 05:03 | コート・ダジュール散歩

フランソワ1世の再来

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  ニースからバスで40分くらいの町ヴィルヌーブ・ルベには、1583年にフランソワ1世がカール皇帝とのニースの休戦協定に調印するため滞在したお城が残っています。イタリア・ルネッサンスの影響を強く受け、芸術にも造詣の深かったフランソワ1世。この野心満々のやり手の王様とその一行をヴィルヌーブ・ルベの人たちは大歓迎し、王の滞在はヴィルヌーヴ・ルベ最大の歴史的イベントとして語り継がれてるようです。
 先週末、そのフランソワ1世を迎える様子を再現したお祭りがあったので、興味深深で観に行って来ました。小さいけれど16世紀の面影が残るヴィルヌーブの旧市街は、ルネッサンス時代の村の生活を忠実に再現していて、住民は老いも若きも幼子もみーんな当時の服装を身に着けています。コート・ダジュールのダンス協会の人たちも応援に駆けつけ、広場では次から次に当時の村人たちの踊りを披露。人々はダンスを見物しながら、フランソワ1世の到着を今か今かと待ち受けていました。素敵なドレスの婦人たちも兵隊も司教もヴィルヌーブ市民全員が仮装か?と思うほどみんながルネッサンスの衣装をまとっているので、映画のロケの中にいるような、むしろ少数派のいつもの洋服の私たちが浮いているような不思議な光景の中、このお祭りへのみんなの情熱と意気込みがひしひしと伝わって来ます。
 午後3時過ぎ、いよいよフランソワ1世の大名行列のような一行がぞろぞろと到着。王様と後のアンリ2世になる王子たちが上座に座ると、ヴィルヌーブの城壁の鍵を王に捧げる儀式となりました。ところが、肝心の鍵が見当たらない、と大騒ぎに。小さいクッションの上に宝石のように乗せた鍵をうやうやしくフランソワ1世に差し出す予定なのに、鍵係りが鍵を失くしてしまったらしい?!道化役のムッシュウが慌てて、「どなたか車の鍵をちょっと貸してもらえませんか?」と周りの見物客に頼んでいます。だいぶ長い間すったもんだしているのをみんなが笑っていると、やっと向こうからクッションに乗せた鍵を持ったお小姓が人を掻き分けて王様の元にはせ参じ、晴れて無事に城壁の鍵はフランソワ1世の手に渡ったので、村人たちは拍手喝采。もしかして、これも計算されたシナリオだったのかも知れません。
 伝統的なダンス見物を楽しんだ王様の一行は、その後村の頂上のお城に入り、翌日は少し離れたサン・ポール・ド・ヴァンスの城壁を練り歩いたようです。余り知られていないヴィルヌーブ・ルベと違って、サン・ポールは今や観光一筋の鷲ノ巣村だから、ルネッサンスの王様の登場は旅行者たちをさぞ沸かせたのではないでしょうか。
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by cheznono | 2006-06-16 18:47 | コート・ダジュール散歩

ミストラルのエクス

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 フランスは既に全国的に30℃を軽く越えてしまい、3年前の酷暑の再来ではと恐れられていますが、そのフランス国内でなぜか今一番気温が低いコート・ダジュール。同じ地中海寄りでも高温のマルセイユやエクスなどプロヴァンスに比べてニースの方がずっと過ごし易い6月となっています。
 連日晴れて気温の高いプロヴァンス地方ですが、いったん季節風のミストラルが吹きすさぶと面倒だとよく耳にします。本当は季節風と訳すのはおかしくて、冬でも夏でもおかまいなしに吹くミストラル。吹き始めると最低3日は吹き続け、なぜか3日で止まなれば6日間吹き続け、それでも止まなければ9日間続くと言われています。日本の春一番や木枯らしのような感じの強風ですが、このようにいったん吹き始めると何日も続くのがプロヴァンスの人々の悩みの種。おまけに風が吹きすさぶ期間はとても火事が増えるので、かなり危ないのです。ここ何年も雨不足の乾燥で悩むプロヴァンス・コート・ダジュール地方では、キャンパーや山で働く人の火の不始末やタバコの火による山火事も多く、意図的に枯れ草や小屋などに放火する人の増加も社会問題になっています。
 今まで訪れる度に噴水とお店の多い町と思っていたエクサン・プロヴァンス。美しい町だと称えられるけれど、これと言ったものがないような印象でしたが、初夏のエクスはさすがにプロヴァンスの主都、陽光に輝いた町並みがとてもきれいで、緑が目にしみます。早くも観光客に沸くエクスでしたが、同じヴァカンスでも海辺のニースの浮わつきと、エクスでの滞在は質が違うって、今回は実感できました。もういかにもリゾートムードのニースと違って、エクスの旅行者はプロヴァンスの文化と空気を楽しんでいる感じなんです。鳴り物入りの大セザンヌ展も始まったし、来月は国際音楽祭で沸くエクスだから、夏休みに入った学生と入れ違いにこれからますます旅行客が増えるでしょう。でも、ニースよりずっと暑い。こう暑いと地元の人には不評のミストラルもむしろありがたく感じるほどでした。
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by cheznono | 2006-06-13 00:03 | プロヴァンス賛歌

ダヴィンチ列車が行く

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話題の「ダ・ヴィンチ・コード」。原作は読んだけれど、カンヌで笑われたという映画はまだ観ていません。今年のカンヌ映画祭の審査員の一人だったパトリス・ルコントが、「大人版のハリーポッターだよって聞いたから、僕は観なかったよ。」と言うのを聞いて腰が引けています。
 でも、この間何気にニース駅を通りかかったら、ホームにダヴィンチ列車が停まっていたので乗ってみました。TGVを博物館のように改造したこのダヴィンチ列車、5月後半からフランスの主だった21都市を周って、各駅に1日2日停車しては無料で一般公開しているのです。このタダというのに惹かれて、列車に乗り込むと中はよくできた文化祭の展示場のごとく、イタリアルネッサンスの寵児レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯と作品が紹介されていました。客車の中は各テーマによって番号分けされていて、入口で貸してくれるオーディオフォンを番号に合わせると説明が流れるので、結構面白い。展示品はちゃっちけれど少ない予算でここまでがんばったねという感じです。
 でも、16両くらいある長いTGVの後半は雰囲気ががらっと変わって、商工会議所の職業訓練の促進車両となったので、驚きました。失業率に悩むフランスだから、トスカーナの名士と農家の娘との私生児だったレオナルドが、実習によって絵画や彫刻、鋳造など次々に身に着けて行ったことにあやかって、専門職の技術を習おうというキャンペーンに利用したようです。でも、私が乗ってみた時は、商工会議所が期待しているような若い求職者は皆無で、ただ好奇心で展示を見に来たような人ばかり。せっかくTGVを大きく改造して国内を回っている割にはちょっと宣伝力不足かも?とはいえ、一見の価値はあるので、6月18日まで走っているダヴィンチ列車をどこかの駅で見かけたら、試しに乗って見てください。
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by cheznono | 2006-06-09 23:38 | 不思議の国フランス

イタリア食品市

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この週末、ニースの海岸沿いのプロムナーデ・ザングレでは、第2回イタリアの食品マルシェが開かれました。昨年の初開催で好評だったのと、今年はイタリア共和国建国60周年に当たるため、集まったイタリアの商工会も特に気合を入れていたようです。
 長いテントの中、ずらっと両側に並んだお店にはチーズ、生ハム、バルサミコ、オリーブオイルやワイン、パスタなどイタリアを代表する食材が紹介され、試食や試飲もさせてくれます。紹介されているのは大量生産品ではなくて、
小さいお店やアルチザンが持ち寄ったお店自家製の品が殆ど。オリーブの実もフランスのオリーブの3倍くらい大きくて味も良いので喜んで買って帰りました。ただ、お値段はイタリア国内に比べて結構高め。フランスの製品よりも高い品も多かったので、おいしく味見をさせてもらっても手が出ない品も多かったのが残念です。
 ムスカード(フランスのムスカデやシャンパンに近いお酒)の販売促進売り場で、宣伝のために作られた買い物用バッグが目を引きました。ちょっと変わった袋だからほしいけど、これというお客にしか渡していません。それで、一緒に行ったグルメの中国娘に何とかバッグを貰えないかしらと頼んでみました。条件は彼女の好物のアイスクリーム。「あんな安ぽいバッグもらってどうするの?」と渋る彼女に、バッグを貰ってくれたらアイスをおごるからと言うと、にやっとした彼女は意を決してムスカード販売のムッシュウに近寄り、「このお酒は中国に輸出する予定はありませんか?」イタリア人のムッシュウは、「中国は魅力的な市場なので是非売りたいんだけどね。」「中国で販売したら受けると思いますよ。」とうまく話を進めだしました。でも、問題は言語。フランス語を話さないムッシュウは英語で説明しだしましたが、これもかなり怪しい話しぶりで、後が続きません。困った様子のムッシュウは、その場をつくろうためか中国娘に危うくムスカードを1本くれそうになりましたが思い直して、私の狙いの黄色い買い物バッグを渡しました。やった!さすが、中国娘はうまい、と後ろで拍手をしていた私。おまけに彼女が貰ったバッグを点検すると、中には結構かわいいT-シャツが入っていたのです。中国娘は約束どおり買い物バッグを私にくれましたが、T-シャツは彼女の戦利品。しまった、確かに安ぽい買い物袋よりT-シャツの方がずっと実質的だったと、深く後悔しながら彼女のためにアイスクリームを買った夜。とはいえ、彼女についていったお陰で、気がついたら夕食もいらないほどたっぷり試食できたから満足しなくては。
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by cheznono | 2006-06-06 00:03 | コート・ダジュール散歩

プロヴァンスのイチゴ

b0041912_19113369.jpg フランスは冬に戻ったとメディアが大騒ぎしたほどあちこちで雪が降って、寒かった南仏ですが、また20℃を越す良いお天気に戻りました。マルシェや八百屋さんにはさまざまなフルーツが色鮮やかに並んでいて、特に杏や木苺、いちごやさくらんぼに食欲をそそられます。
 南仏でイチゴが出回るのは東京よりもずっと遅くて4月ぐらいから。プロヴァンスでは結構イチゴのハウス栽培を見かけるけれど、あれはきっと強風ミストラルへの対策なのでしょう。フランスのイチゴは日本のイチゴに比べて酸味が強いため、生のイチゴにお砂糖をたっぷりかけて食べるフランス人が多く、そばて見ているとそんなにお砂糖かけて大丈夫?って思うけど、子供の頃は私もイチゴにお砂糖とミルクをかけて食べていたので、何だか懐かしい気にもなります。
 マルシェでかごいっぱいのイチゴを一度買ってみたいと思うけど、すぐに食べきらないといけないので、なかなか実行できません。
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by cheznono | 2006-06-03 19:23 | プロヴァンス賛歌

ニースの5月祭り

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  ついに風薫る5月も終わってしまいました。でも昨日、コート・ダジュール裏手に当たるグラースの向こう辺りではなんと20cmもの雪が積もって、人々を唖然とさせています。おとといアルザスなど山沿いで雪が降ったというニュースを聞いてもニースの光と青空からは想像できなかったのに、この近くでも雪が積もるなんて、かなり地球のサイクルがおかしくなっている気がします。
 5月はニースのあちこちで春を祝う伝統的なお祭りが開かれました。もともとは復活祭前後から行われた素朴な春祭りが起源のようです。昔、まだニースが地中海の一漁村だった頃に培った独特の文化を、ニース人は今もとても誇りに思っていて、当時の素朴なお祭りを今も楽しみにしているのでしょう。19世紀にイギリスやロシアの貴族たちの高級リゾート地となる頃まで、ニースの人たちはイアリア語とフランス語の間のような独自の言語を話し、独特の民族衣装をまとって生活していました。その時代を偲んで、歌って踊っての陽気な5月祭り。
 5月最後の日曜日、マチス美術館のあるシミエで開かれた5月祭では、オリーブの林の下で家族や仲間同士ピクニックをしながら、フォークダンスを楽しんだり、楽器を演奏したり、子供たちを移動遊園地で遊ばせたりという姿が見られました。かつては宗教色も強かったようですが、今はどことなく日本のお花見を思わせる雰囲気、でも、お酒を飲んでいるグループはいないから、子供と一緒に楽しむピクニックに近い感じです。
 レースをふんだんに使った民族衣装をまとった女性のスカートには、シンボルとも言える平らなニース帽が付いています。強い日差しの中で、伝統的な地元のダンスを披露した彼らが、周りの見物客にも誘いをかけると、みんな前の人の肩に手を乗せてくるくると一緒に踊っていました。つまりは、お花見と昼日中の盆踊りをかけ合わせたお祭りと言えるかも知れません。
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by cheznono | 2006-06-01 18:33 | フランスの四季