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パリでデモに参加

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  お陰さまで、パリではグラン・パレで開催されている話題のクロード・モネ展も鑑賞でき、会いたい人にも会えたし、年金改革反対デモにも参加したりと、滞在を楽しめました。それなりの思い出を胸に帰途についたものの、帰りのTGVも朝と夕方遅くしか動かないとのこと。仕方なく、朝のラッシュアワーをくぐって、9時40分のTGVに乗り込んだ私。パリリヨン駅のホームで確認した所、行きと同じく最後の4両の車両ならどこに座っても自由と言われたので、またしっかり一等車の4席を一人で独占していました。
 で、エクサン・プロヴァンスまではノンストップの列車の中でまどろんでいると、車掌さんに起こされ、切符のチェック。寝起きでぼーッとしている私を見下したように車掌は「マダム、あなたは一等車に座っているんですよ、切符はニ等車なのに」と冷ややかに告げるではないですか。「ホームの国鉄職員の女性が、どこに座っても構いませんよ」って言うから、ここに座ったのに?と抵抗する私に車掌さん、「誰がそう言ったか知らないけど、このTGVの責任者は私です。この4両の間なら座って構わないけど、二等車の切符の人は二等車に座らないといけません」はあ?いったいどうなっているの。誰のせいで、自分が前もって予約した電車に乗れないのよ?
 私は、ストでご不便ご迷惑をかけられた乗客へのせめてもの償いとして、一等車に座らせて貰っていると信じていたので、車掌の言葉にふくれっつら、しばし奮然としてしまいました。
 
 くだんの車掌は車両の奥のお客の切符を確認しながら、何やら話し込んでいます。すると、嫌々立ち上がって車両を移ろうとした私の所に戻って来て、手を振り、「マダム、やっぱりそこに座っていて下さい」だって。車掌の態度の豹変にぽかんとした私を振り返りもせずに、さっと次の車両に消えて行きました。やれやれ。
 私たちのやり取りを見ていたカップルが「こんなにガラガラなのに、当然よねえ」とニコニコしています。恐らく、奥に座っていたムッシュウが、私より遥かに論理的、理性的にストの影響で別の電車に乗ることを余儀なくされた乗客が一等車に座る正当性を主張したに違いありません。
 その後、ほぼ時間通りニースに到着してほっとしたのもつかの間、ニースではバスもトラムも走ってなくて、数台のタクシーが稼ぎ時とばかりにフル回転しているだけでした。あー、本当に疲れる国。
 バス停に座っていたかわいいお爺さんが「バスない、バスない」と教えてくれたので、「またストのせいですね」と言うと、「ニコラのせいだよ」とにっこり。その通り、全てニコラ・サルコジ大統領の金持ち優遇税制+年金改革のせいだわ。パリで反対デモに参加しておいて、本当に良かったわ。
  フランス人の年金改革への抵抗は非常に強くて、特に大手の燃料製油所がストによる封鎖で麻痺しているため、とうとう大統領命令で警察が乗り出す事態に。政府は必死で大丈夫と言っていますが、燃料不足は深刻で、今日から約10日間のヴァカンスに突入というのに、ガソリンが足りないガソリンスタンドが続出。ニースでも一人49リットルまでしか買えません。うちの大家さんもガソリンを求めてイタリアに行って来るそうです。
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by cheznono | 2010-10-23 23:20 | 不思議の国フランス

ゼネスト中のパリ往復

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  年金改革への抵抗・連帯ストの真っただ中、何とか無事にTGVでパリに行って来ました。とはいえ、往復とも自分が予約していた電車はあっさりキャンセルに。何せここ10日間、ニース-パリ間で動いたTGVは一日2本のみ。それもニース発は連日朝の6時半発と夕方16時半発だけ、マルセイユ発パリ行きは結構動いているのですが、そのマルセイユまで行くローカル電車がないのですよ。
 旅行当日、パリ到着が22時過ぎと遅いためちょっとひるんだけど、朝のTGVは始発のバスが間に合わない時間のため、やむなく夕方のTGVに乗ることを決断。しかし、果たして全席指定のTGVで、私のような他のTGVから流れた客は座れるものだろうか?第一、乗客が多過ぎて、旧正月前の中国の里帰り列車みたいな混雑状況だったらどうしよう。
 前日の夕方に駅で確認すると、最初の駅員は冷たく言い放ちました。「明日の切符を持っているならTGVには乗れるけど、席はもともとその電車の予約を持っている人優先だから、まあ座れないかもね」なんとパリまで5時間半も立って行けとおっしゃる?
 それはないよねと、今度は見栄えも感じも良い駅員さんを見つけて、同じ質問をぶつけてみました。「大丈夫、大丈夫。あなたのように他のTGVの予約を持っている人のための車両をもうけてあるから、絶対座れますよ。僕が保証する。何なら明日の出発15分前にここで僕と待合せしましょう」ばかに調子が良いけど本当かね?
 でもまあ、ひとまず安心してうちに帰り、友達に「イタリア人みたいな駅員さんが座れるって保証してくれた」と話すと、「そんなのいい加減なでまかせ言ったに決まってるじゃない」とばっさり。あー頭イタい。
 翌日、本当ならもうパリに着いている時間なのにとぼやきながら、1時間以上前に駅に向かった私ですが、案の定、出発直前になってもくだんのイタリア系駅員さんは現れず、席を確保してあげるから待ち合わせしようなんて、やっぱりでまかせだったのね、と苦笑い。
 でも、結論から言えば、しっかり一等車に座れました。ホームで聞いた所、長ーいTGVの最後の数両の車両ならどこに座っても良いとのこと。だったら、そういう風に駅構内に明記するか、アナウンスしてよね。何にも情報がないと、荷物を引きずってぐるぐるしたりと戸惑うじゃないの。
 結局、2階建てTGVの上階はガラガラでした。下階の二等車もガラガラ。眠れないほど心配して損したわ。
 因みに、スト中だと電車はわずかしか動かず、対面販売の切符売り場も閉まっているけれど、駅構内に駅員さんはゴロゴロいました。主要なデモがある日以外は、スト中でも働く人が多いのは、やっぱりこの経済危機のさなかに無給で何日もスト参加するのは懐にイタいと躊躇われるからでしょうね。つづく
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by cheznono | 2010-10-23 00:40 | 不思議の国フランス

テロとストの脅威

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  先週アメリカ、イギリスに続いて、日本の外務省もフランス、ドイツへの渡航警戒を出しましたね。フランス当局は「信頼できる情報として、重大なテロの危険性を示す深刻な兆候があると、当地における差し迫ったテロの脅威につき言及。なので、フランス滞在者や旅行者は、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう、百貨店を含む大勢の人の集まる施設や地下鉄駅やその他交通機関を利用する際には十分警戒し、周囲の状況に注意を払うなど安全確保に十分注意を払うように」とのこと。
 《差し迫ったテロの脅威》とは、なんて恐ろしい。しかし、こういう警報を出されても、いったいどう注意したら良いのでしょう?不振な荷物が置いてあったら、避ける、程度のことはわかるけど。。
 時は文化と芸術の秋。パリはもちろんのこと、フランス中あちこちで展覧会や見本市が開かれるシーズンです。ギャルリー・ラファイエットは今週末からバーゲンですが、デパートに近寄るのは危険らしいし、美術館も心配。第一、バス,メトロ、トラム、鉄道と、日常生活の中で交通機関を利用しないわけにはいかないのに、どう注意するべきか?
 しかも、12日の火曜日からフランスは全国で期間未定のゼネストに突入予定。このストには、サルコジ大統領が進めている年金改革に対する国民の反対を支援するためのシンボリックな意味があり、生活や通勤に支障をきたすにもかかわらず、フランス人の6割以上がこのストを支持しています。
 折りも折り、私は木曜にパリ行きを決めていて、今回は何が何でもパリに行って来たいけど、果たして無事にたどり着けるものかどうか。国鉄や地下鉄が大規模ストを打つ最中の移動は初めてなので心配です。一応フランスの法律では、スト中も最低限の電車は動かさなければいけないことになっていて、自分の予約したTGVがキャンセルになっても、他の電車に乗って良いそうです。
 だいたい3本に1本くらいのTGVは動く筈。ただし、当日いったい何本のTGVが動いてくれるかは前日の夕方にならないとわからないため、ネットや駅で運行状況を確認しなくてはいけません。
 前回のストの最中にモンペリエからニースに帰ろうとしたニースの友達は、乗り換えのマルセイユで5時間待ちを強いられたため、帰宅まで13時間もかかったとか。先週もこれは故障でナント-パリ間のTGVが22時間もかかっているから、それに比べれれば所要13時間はまだマシとも言えますが。
 まあ、電車も地下鉄もストップすれば,少なくともその期間はテロの可能性が低くなるがせめてもの幸いですが、郵便局もガス電力会社もストに参加する以上、かなりの混乱が予想されます。 
 12日前後にフランス旅行を計画している方は、テロ情報に加え、スト情報にも是非ご留意を。
 写真はサンジャン・カップフェラ。
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by cheznono | 2010-10-10 23:10 | いつもの暮らし

中世の村チェリアーナ

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  先週末は、BSの番組「小さな村の物語 イタリア」で紹介されていたリグーリア地方の村チェリアーナに連れて行ってもらいました。サンレモから峠をぐるぐると上ること30分、オリーブや栗の木に囲まれた細い山道をさんざん上った後にちょっと下ると、谷底から鷲ノ巣村状に高く築かれた中世の村チェリアーナが現れます。
 典型的なリヴィエラ地方の鷲ノ巣村の姿ですが、意外に規模が大きく、しかもかなり山奥にある割には今なお住人の多い活気のある村でした。それもその筈、チェリアーナはリグーリア地方のオリーブ街道の一画にあり、この村は日本でも知られるオリーブオイルのブランド:クレスピの本拠地だったのですね。
 
  直木賞作家:坂東眞砂子氏の「聖アントニオの舌」に 《鞭打ち苦行の儀式が行われるチェリアーナ》が紹介されているようですが、それはこのチェリアーナ村のことなのでしょうか?
 この村の人たちはとても信心深く、中世からなんと21もの教会を建立して来たそうです。中でも12世紀に建てられたサンピエールとポール教会は、国の文化財に指定されています。
 今や村の主要な産業はオリーブオイルと花の装飾品。サンレモに近いだけあって、音楽祭も開かれる明るく穏やかな村は、フランス側のコートダジュールの鷲ノ巣村が観光化されがちなのと対照的に、住民が日常生活を送っている点が魅力的です。 細い道に次々現れるカーブを上り詰める割には、ちゃんとバスも通っているし、学校も近いので、子供たちも生き生き遊んでいるし、村人が親切なので住みやすいと聞きました。
 ロス・アンジェルスからチェリアーナに移り住んだというアメリカ人のカップルにたまたま出会ったので、村での生活を聞くと、とても満足しているとか。なるほど年を取ったら、こういう村で引退生活を送るのも悪くないかも。と思って何気に不動産広告を見たら、小さい家のお値段は450万円から。確かにニース辺りよりははるかに安いけど、まあイタリア語ができればねえ。
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by cheznono | 2010-10-09 21:11 | イタリア絵日誌