トウールからSNCFのバスで40分余りの美しい城下町ロッシュはアニエス・ソレルやアンヌ・ド・ブルターニュと縁が深く、ロッシュ城にはアニエスのお墓も設けられています。
ジャンヌ・ダルクがのちのシャルル7世にシノン城での最初の謁見に次いで2度目(1429年)に会ったのもこのロッシュ城。
11世紀初頭の高さ36mの主塔(ドンジョン)が有名で、牢獄として使われた時代もありました。
ジャンヌ・ダルクの活躍のお陰でフランス王となったシャルル7世は、40歳の時に初々しく美しいアニエス・ソレルに一目惚れし、アニエスをフランス史上初めての公式寵姫に迎えます。アニエスが生んだ3人の娘も王が正式に認知し、出産のたび、ご褒美に城を与えたとか。
アニエス・ソレルは色が抜けるように白く、当代一の美女と称えられましたが、田舎貴族の娘に過ぎないアニエスへの周囲の嫉妬や反感も少なからず、アニエスが28歳で急死したのは、大量の水銀を服用したことによる毒殺説が有力です。(当時は虫下や痛み止めとして水銀を飲用する習慣があったようですが、2004年のDNA艦艇によると通常をはるかに超える水銀の摂取が立証されたため)
16世紀に入り、最初の夫シャルル8世の死後、ルイ12世の妃となったアンヌ・ド・ブルターニュもしばらくロッシュ城に滞在しています。城館内にはアンヌが毎日祈りを捧げたという祈祷室があり、クロ・リュセ城のアンヌの祈祷室よりも素朴な印象を受けました。
アニエス・ソレルの肖像画、従姉妹のアントワネット・ド・メーニュレと似ているでしょうか?