モルトーラ岬のハンブリー庭園
2011年 06月 16日翌日、大家さん夫妻がイタリア国境にある19世紀に英国貴族ハンブリー氏が遺したという庭園を観に行こうと言うので、イタリアン・リヴィエラでイングリッシュ・ガーデンが観られるのかと本気で思い込み、付いて行きました。
買い出しに寄ったヴァンティミリアで、シーフード入りリゾットを頼むと、結構待たされたのになんと冷たい。しかも、リゾットなのに水分が殆どなくてピラフのよう。チンしただけだったのね。そういえば、モンマルトルのカフェで食べたタラも冷たかった。地元の人で賑わっていたから、安くてもおいしいのかと思ったのに。
食にうるさいフランスでも、今は多くのレストランで調理済みの冷凍した料理をチンして出すお店が急増しているとか。《メトロ》など業者向けの大型スーパーで、レストラン向けの既に調理した料理を仕入れて来るだけのオーナーが多いため、あちこちのレストランで似通った料理を出すと聞くから、もう腕利きの料理人はいらないということか?
昼食後、目的のモルトーラ岬のハンブリー庭園に向かったものの、野性味あふれる緑の中に現れたのは単なる荒れ果てた庭でした。岩ごつごつの海岸に下るフランスへ通じる旧街道を囲む広大な庭園は、石壁に閉ざされ、数々の錆びた門は全て施錠されていて入りようもありません。見たこともない植物があれこれ生い茂っているのは面白いけど、イングリッシュ・ガーデンはおろか、秘密の花園のような夢もなく、あるのは野性味だけ。
「花のリヴィエラ海岸の海に面した美しいヴィラと庭園」とは、いったいいつの時代のこと?などと思いながら岸壁海岸まで降りたら、すっぽんぽんで日焼けにいそしむカップルなど、数人の人影が。知る人ぞ知る秘境なのかしら?
海岸の岩の上を用心しながら岬の先に進んでいた時、ちょっと高さのある岩から降りようとした際、やばいと思った途端しっかり足を滑らせて落下。左足がとても痛かったけど、立ち上がってまた歩き始めたら、別に何でもなかったので、一安心。それから約2時間、岩海岸をハイキングする羽目となりました。つづく