ネグレスコでお茶を
2005年 02月 09日英国人の友人にかなり変な内装だから一見の価値はあるわよと言われ、お茶を飲みに行って見ました。ネグレスコの喫茶店に一歩入ると、そこはもうメリーゴーランドの中。サーカスの舞台の上に迷い込んだような雰囲気で、部屋を囲む木馬に、赤い装飾とシャンデリアの光でなんだか目がチカチカ。寒いので私はココアを注文しましたが、まるでチョコレートを溶かしただけかのようにこってりとしていて、あまりの甘さに卒倒しそうでした。
ホテル内の探検も面白かったです。美術館のようにいろいろなコレクションが並んでいるのですが、テーマや時代やオブジェに全く統一性や調和がなくて、何も考えずにオーナーの好きな物を展示しているのかと疑いたくなるほど。サロンの内装もコロニアル様式やアールヌーヴォーやシュールレアリズムが混っていて、でもそれなりにうまく融合していて不思議な空間となっています。経営者は女性と聞いてさらに驚きました。ベルエポックは豊かな芸術と華やかな社交の時代の反面、貧富の差の激しさや様々な社会問題を抱えていた時代だし、ニース自体、お金持ちの文化と下町的な庶民の生活が混ぜこぜの街なので、ネグレスコは意識的ににそうした特長を内装にも反映させているのでしょうか?