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レ・ゾリヴァード

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 ソレイヤードのシャルル・ドメリーの最初の妻エレーヌの実家ブダン家も布工房を営んでいて、シャルルの縁戚としてソレイヤードに協力していました。その一人だったピエール・ブダンはアルピーユ山脈のふもとのオリーブ林に囲まれた村サン・エティエンヌ・デュ・グレにある古い歴史を持つ工房を任され、30年後の1977年、奥さんと共に立ち上げた独自ブランドがレ・ゾリヴァードです。ここの生地もソレイヤード同様、17世紀に人気だったインド風プリントの復古版にモダンなアレンジをしたプロヴァンスプリントで、特にルイ王朝時代の書簡文学で有名なセヴィニエ侯爵夫人のイメージをデザインに用いたシリーズがインテリア用などに人気を呼んだようです。
 家族的な経営のレ・ゾリヴァードですが、積極的に海外向け製品にも力を入れたため、1986年には輸出のオスカー賞も受賞しています。
 クラシックなイメージのバルドロームなどと比べるとレ・ゾリヴァードの生地はいかにも陽気なプロヴァンスプリントという感じ。個人的にはソレイヤードもレ・ゾリヴァードも発色といいデザインの繊細さといい大好きですが、手縫いには硬いソレイヤードに比べてレ・ゾリヴァードの方が縫い易いかも知れません。
 アビニョンの知人は結婚式の時、ドラジェを一人分づつレ・ゾリヴァードのハギレで包んで招待客に配ったとか。お金をあまりかけないでプロヴァンスらしさを出すにはぴったりのアイデアだなって感心しちゃいました。 
by cheznono | 2005-05-15 15:33 | いつもの暮らし