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ノストラダムスの町

ノストラダムスの町_b0041912_032894.jpg ルネッサンスの医者で預言者として知られ詩人でもあったノストラダムスが愛した町、サロン・ド・プロヴァンス。15世紀からオリーブ産業で栄えた町は、アンペリ城を中心に歴史的なたたづまいが続くおっとりとした南仏らしい雰囲気。居心地の良さそうなカフェも多くて、パナシェ(ビールのレモネード割り)1杯で何時間でも過ごせそうな感じです。
 才能あふれる教養人だったノストラダムスでしたが、医者でありながらペストで最初の妻と子を失い、自身も宗教裁判で弾圧されそうになるなど苦労が続きます。でも、アンリ2世の馬術大会での事故死を予言したことから、占星術に凝っていた王妃カトリーヌ・ド・メディシスに呼ばれ、その後もカトリーヌの王子達の運命を予言して当てたため、いたく気に入られ重用されました。王妃はノストラダムスに会いにわざわざサロンまでやって来て、アンペリ城に滞在もしています。アンペリ城から一望するサロンの町の赤いレンガ屋根のまぶしさが忘れられません。
 ノストラダムスが2回目の結婚式を挙げたサン・ミッシェル教会は糸杉が良く似合い、プロヴァンスの中でも私が特に惹きつけられる教会です。オリーブ油を使ったマルセイユ石鹸の老舗マリウス・ファーブルの石鹸博物館もこの町にあります。そして、真夏でも何とも涼しげなのが、写真の苔むした泉。湧き出る泉の中に大きな木が植わっているのがすごく不思議で、賑やかな広場にあるのにどこか神秘的な感じさえ漂わせていました。
by cheznono | 2005-06-30 01:23 | プロヴァンス賛歌