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ワイン街道の真珠

ワイン街道の真珠_b0041912_01223.jpg アルザス・ワイン街道の周辺にはかわいい村が点在していて、花の咲き乱れる村々には木組みのカラフルな家々が並んでいます。「フランス一美しい村」の一つに選ばれているリクヴィルはその代表的な存在。ブドウ畑の真珠と呼ばれ、おとぎの国のようとか珠玉の村などと紹介されている小さな村は年間200万人もの観光客を集めているとか。リクヴィルは白ワインと地ビールにも定評があり、フランス国内やドイツ辺りから車で来ては地酒を箱ごと買い込んで行く人も多いようです。そしてこの村にはアルザスの風俗を独特のタッチで描いた画家アンジの小さな美術館もあります。
 リクヴィルには絶対寄らなくちゃと勧められ、期待に胸を膨らませて踏み込んだ村は、入口から突き当たりの鐘楼まで黄色やピンク、水色にグリーンetcと色とりどりの木組みの家並みがまぶしく、でもあふれるような人並みとお土産物店に圧倒されるような所でした。確かにかわいいけれどあまり長居はしたくないような感じ。観光化され過ぎて生活観がなかったからでしょうか。
 ブドウ畑見学の時にワイナリーのムッシュウが「もう僕はリクヴィルには行かないよ。昔はアルザスらしい素晴らしい村だったけど、今はどの家も全部お店かレストランになってしまったし。」とつぶやいていたので、そうか来るのが遅過ぎたんだなって思いました。
 16世紀から17世紀に建てられたカラフルな家の外壁がサーモンピンクやペパーミントやレモン色に塗られているのは、適当に好きな色を選んだ訳ではなく、それぞれの職業や宗教を表していたのだそうです。ブルーの家はカトリック教徒、黄色の家は肉屋さん、緑の家は八百屋さんというように壁の色分けでその一家の職業などが人目でわかるとは面白い習慣です。例えば息子が親の代からの仕事を転職した場合には壁を塗り直したのかも、なんて想像すると楽しいですね。
by cheznono | 2005-07-18 01:19 | フランスの四季