夏のアビニョンでの暮し方
2005年 07月 28日7月8月はヴァカンスでぐっと市民の減るパリでもよく行われているアパルトマンの短期貸し。自分達がヴァカンスでいない間、住居を短期滞在者に貸すと結構な収入になるのです。日本の転勤者向けの東急リロケーションのような大げさな賃貸ではなく、ごく気軽に自分のアパルトマンを1~2ヶ月、結構見ず知らずの他人に貸すという便利な習慣には感心さえしてしまいます。特に宿泊先が足りなくなるアビニョンの演劇祭の期間はもう圧倒的に貸し手市場。市内に家を買った知人の若いカップルは、毎年7月初めにタンス丸ごとの大荷物を郊外の両親の家に運び込みます。自分達の家を1ヶ月、演劇人やヴァカンス客に貸して臨時収入を得るため、引越しのように家財道具を実家に移動するわけですが、そのエネルギーには驚かされるばかり。とりあえず必要な物を荷造りするのもめんどくさいと思ってしまう私には、彼らの手際の良さは目を見張るよう。しかもたいていの場合、不動産屋を通さずに借り手と直接交渉の上でのテキトーな短期賃貸契約だから、1~2ヶ月とはいえだいじな我が家をきれいに使ってくれるかどうか、タバコの消し忘れはないだろうか、なんていう細かい不安は尽きないと思うのに、いとも簡単に自宅を貸し渡す姿には不思議ないさぎ良さを感じてしまうのです。