人気ブログランキング |

スミレの花咲く頃

スミレの花咲く頃_b0041912_2047391.jpg ミモザと並んで春の気配を運んでくれるスミレの花。この時期はニースの街角でもスミレの小さいブーケが出回ります。コート・ダジュールで見かけるスミレの花束は、ヴァンスに近い鷲ノ巣村トゥーレット・シュル・ルーで栽培されたもの。現在フランスでスミレの栽培を主要産業としているのは、この村だけになってしまいましたが、フランス4番目の都市トゥールーズもかつてはスミレの生産で有名でした。ベルエポックの時代には、この街からパリまで何トンものスミレのブーケが次々に運ばれたそうです。トゥールーズ-パリ間は今でもTGVで5時間、急行で6時間半もかかるのに、20世紀の初めにたくさんのスミレをパリまで輸送するのはいったい何時間かかったのでしょう?
 トゥールーズは《トゥールーズのスミレ》という名前の香水やスミレの花びらの砂糖漬け、スミレのリキュールなどのスミレ商品が人気ですが、手のかかる割りに実入りの少ないスミレ栽培はすたれてしまい、今はスミレ雑貨の専門店も1件しか残っていません。時代は変わっても、スミレは街のシンボル。この街で国際スミレ会議が開かれて以来、毎年2月にはスミレフェスティバルが開催されるようになったし、エリザベス女王がエア・バス工場の見学に訪れた際は、エレガントなスミレ色のドレスと帽子に身を包んで、スミレの花束を受け取っていました。 
 南仏のスミレもヴィオラの一種ですが、匂いスミレのように香り高いのが特徴で、料理の香り付けにも使われ、パティシエたちにもスミレの味が注目されて、ケーキやお菓子、カクテルなどに利用されています。
 葉っぱ付きのスミレのブーケの花言葉は秘めた恋。スミレの花束をもらった人には《あなたの魅力は上品で繊細なところ》というメッセージがこめられているとか。こんなかわいいブーケだったらさりげなくプレゼントできそうだし、スミレの独特な香りで華やかな花束よりもかえって印象付けられるかも知れません。
by cheznono | 2006-03-22 22:09 | フランスの四季