人気ブログランキング | 話題のタグを見る

革命記念日のイタリア

革命記念日のイタリア_b0041912_0772.jpg
 昨日どうも病院前にパパラッチが増えたなと思ったら、アンジェリーナ・ジョリーが退院して行ったそうです。双子の赤ちゃんは、ニースの名誉市民だとか。在仏10年のモロッコ人の女性が、フランス生まれの子供も何人かいるのに、未だフランス国籍がもらえないというのに、ハリウッドスターがたまたまニースで出産した赤ちゃんは、生まれたとたん名誉市民だから、びっくりです。 
 革命記念日の祝日にニースにいてもしようがないから、イタリアに行こうと友達が言うので、先週は憧れの鷲ノ巣村ロッチェタ・ネルヴィーナに行ってきました。
 半壊したお城の残るドルチェ・アクアをさらに北上したところにあるロッチェタ・ネルヴィーナの奥には、知る人ぞ知る滝があるとかで、その滝の下で水浴びをするのが目的です。
 朝テレビでパリ祭の様子を観てから、雲一つないニースを出て、高速をイタリアへ。国境を越えると気温が一気に21℃に下がったので、涼しさを喜びながら、例によってヴァンテミリアの猫一族が住む海岸でピクニック。それから峠に入り、ドルチェ・アクアを通り過ぎて、いよいよロッチェタ・ネルヴィーナに到着です。
 川沿いに切りたった崖のように高くそびえる村が、青空に映えてまぶしいこと。その名の通り、大きな岩がごつごつとした地形を利用し、川辺の1階から数えると7階から8階にも及ぶ、まるで石造りのアパルトマンのような構造のロッチェタ・ネルヴィーナ。その姿に、外敵から身を守るために工夫して村を作りあげた中世の人々の心意気と苦労を思わずにいられません。
 さて、肝心の滝を探すため、村の地図に「湖」とある川の上流を目指して、岩のごつごつとした川沿いの狭い山道を上って行くと、次第に川の流れが岩でとぎれとぎれになって、大きな水たまり、つまりミニ湖が点々とつながっているような地形になって来ました。水は驚くほど澄んだエメラルド色。欧州一水が澄んでいるというアヌシー湖に負けず劣らずの澄み方です。
 つま先を水に浸すと、ぴりっと冷たいけれど、大きな岩をよじ上っては、スッポンポンで水たまりに飛び込む若者達は楽しげに泳いでいます。こんな秘境に入って来る人は少ないから、地元のイタリア人が遊んでいるのかと思ったら、意外に飛び交う言葉はドイツ語やスカンジナビア系でした。聞けば、アクア・ドルチェ辺りは、ドイツ人の別荘が多いのだとか。北イタリアのこんな峠の奥も、太陽を求めて南下する北ヨーロッパ人の間では、もうかなり前から人気だったのですね。 
by cheznono | 2008-07-21 01:28 | イタリア絵日誌